<方法><術><テクニック>など……実用系ワードは注目されやすい
私たちがWebで探しているもの、それはたいてい情報だ。得するネタ、問題を解決してくれる方法といった実用的な情報。そうであるなら、キャッチフレーズや見出しにも、”この情報はあなたの役に立ちますよ”と示したほうが読み手にとっても、発信する側にとっても有益だ。
もっとも、これはWebに限ったことではないかもしれない。「だいたい、すべての本は実用書だから。池袋(東京)にあるジュンク堂を見てみろ。地下1階から9階まで本の売り場があるが、文芸書はたったワンフロアだけ」。出版業界で働く友人の言葉だ。個人的には本というと文芸書のイメージがあっただけに、ちょっとした発見だった。
そこで改めて実用性という視点で本棚を眺めてみると、実用性を訴求したタイトルがいかに多いかが分かる。背表紙だけを見ていると、まるでテキスト広告が並んでいるようだ。もちろん、Amazonでも似たような状況を見ることができる。
書店の本棚でもAmazonでも、人文、社会、経済、科学など文芸以外のジャンルでよく目にするのが、次の実用系ワードたち。
- 方法
- ~やりかた、しかた
- コツ
- 技術
- 術
- 法則
- 習慣
- 論
- 入門
- 講座
- できる
- テクニック
- ルール
- ノウハウ
- 分かる
- なれる
目を留め、手に取ってもらえるかどうか、本も広告と同じように厳しい競争にさらされている。そのカギになるのはタイトルだ。広告でいうところのキャッチフレーズに当たる。実用系ワードは、使い尽くされている印象はあるが、流行語とは違うからほとんど廃れない。ダイレクトマーケティングの世界では、昔からレスポンスの高いワードの定番となっている。
Webでも同じだ。実用的な情報を求めている人にとって“得する情報、あります”というアピールは無視されにくい表現となる。下の例のようにキーワードに実用系ワードをプラスして、How Toコンテンツとして訴求すれば、読み手をキャッチする力は強化される。
- プレゼンで成功する!→プレゼンを成功させる7つの法則
- ソーシャルメディアで集客しよう→ソーシャルメディア集客攻略テクニック
- 素人でも書けるWebコピーのポイント→ノンクリエイターのためのWebコピーライティング講座
注意したいのは、クリック先の記事やランディングページの内容である。実用性を訴求して期待感を持たせたのに、内容が乏しかったり、間違っていたりとガッカリさせてしまうと印象も悪く、信用度も下がってしまう。あくまで中身あってのタイトル。そうでないと、ただのインチキ情報商材と一緒だ。
なお、こうした実用性を強調したフレーズは、広告コピーや商品紹介よりも、自社サイトで展開されるブログやスペシャルコンテンツ、あるいはメルマガやホワイトペーパーのタイトルや見出し向きである。
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