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世界動向の先を読む「もう1つの視点」

少子化に逆行成長するキッズ市場 キッズ向け都市型リアル店舗の収益化構造

 米国最新情報レポート「MAD MAN REPORT」を毎月発刊している榮枝洋文氏の視点を借り、国内外の企業の動きやグローバルの潮流を解説している本連載。今回は、少子化に逆行するように拡大しているキッズ市場に着目する。米国で近年成長している、キッズ向け店舗ブランドにある共通点とは? 失敗事例の共通点も踏まえ、キッズ市場で勝敗を分ける構造的なポイントを紐解いていく。

米国で増える都市部のキッズ向け店舗と市場

 米国の人口は年々増え続けているが、子どもの出生率は過去20年間にわたり減少し続けている。2025年も過去最低を記録しており、日本と同様、少子化問題は実は米国でも深刻な状況にある。

 ところが、米国の都市部ではキッズ向けのビジネスや店舗の増加が目立ち、少子化のイメージとは逆の現象が起きている。マンハッタン、ブルックリン、LA、アトランタといった大都市の商業施設には、キッズ向けの体験型店舗が次々とオープンしており、しかも収益性が高い。

 実際、1人の子どもに対する米国の親の投資(消費)は急増している。ラグジュアリー・キッズ製品市場は、2026年の467億ドル(約7兆円)から2036年には807億ドル(約12兆円)へ、年平均5.8%で成長するとの予測もある。

 1人の子どもに投下される資本を最大化させる大きな鍵が、「祖父母からの富の移転」だ。日本でも「6ポケット(両親2人+父方・母方の祖父母4人=計6つの財布)」という言葉でお馴染みだ。米国の祖父母が孫に費やす金額は年間2,380億ドル(約35.7兆円)に達し、祖父母1人あたりの年間平均支出額は約3,917ドル(約60万円)と推計されている。

 この巨大な資金は単なるベビー用品や玩具の購入に留まらず、教育費、日々の生活費の援助、そして「体験・レジャー」へと大きく向かっている。

 米国で成長しているキッズ向け店舗ブランドの事業モデルには、日本でもヒントになる共通点がある。次ページ以降で、5社の成功事例と3社の失敗事例を紹介していく。

次のページ
ニューヨークで収益増加が見られるキッズ向けのリアル店舗ブランド

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この記事の著者

榮枝 洋文(サカエダ ヒロフミ)

株式会社ベストインクラスプロデューサーズ(BICP)/ニューヨークオフィス代表
英WPPグループ傘下にて日本の広告会社の中国・香港、そして米国法人CFO兼副社長の後、株式会社デジタルインテリジェンス取締役を経て現職。海外経営マネジメントをベースにしたコンサルテーションを行う。日本広告業協会(JAAA)会報誌コラムニスト。著書に『広告ビジネス次の10年』(翔泳社)。ニューヨーク最新動向を解説する『MAD MAN Report』を発刊。米国コロンビア大学経営大学院(MBA)修了。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2026/05/25 09:00 https://markezine.jp/article/detail/50730

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