住宅ローンの金額の計算時にチャットでサポート
金融業界でライブエンゲージを導入するのが、「ロイヤルバンク・オブ・スコットランド」という銀行。導入目的は、オンラインバンキングのサポートコストの削減だった。でも、当然、サポートコストを削減しても顧客満足度を下げてしまうことは許されず、むしろそこはさらに上げて行きたい。

もともと同社は特定のサービスに限定してライブエンゲージを稼働させていたのだけれど、利用者から他のサービスにもチャットを導入してほしいという意見が多く寄せられたため、サポート全般がチャット主導になるようにウェブサイトを改修したそう。その結果、さまざまな商品の申し込みが30%UP。チャットによる接客を経験した利用者の顧客満足度は、なんと90%にまで到達した。
このサイトでは、住宅ローンを検討している利用者が、いくら借りられそうかを算出する際にチャットの画面が出る。算出しようとしている段階で、かなり見込み顧客としてのポテンシャルが高いため、チャットでそれを効果的にサポートするもの。
迷う顧客にその場で対応することで離脱を防ぐ
チケット予約やチェックインなど、オンライン化がますます進む航空業界。そこでライブエンゲージを導入しているのが「ヴァージンアトランティック航空」。彼らの課題は、ウェブサイト上のチケット購入のコンバージョンがなかなか上昇しないこと。また、そもそも離脱、つまりは利用者が他社を選んでしまうことを防ぎたいというニーズも。
そこで、チケット予約の際に、一定時間以上迷っても購入に進まない利用者に対して、「お探しですか?」とチャット画面が出るようにした。困ったそのタイミングで問題解決ができるため、最も多い月ではチケット購入のコンバージョンが22%も上昇。また、そもそもサポートが充実したことで、顧客満足度もアップしたそう。

チケット購入だけでなく、ロストラゲッジのフォームにもライブエンゲージを導入。ただでさえ、荷物を失くしてしまって困り果てているため、リアルタイムにサポートしてもらえるのは心強いはず。
顧客の閲覧履歴を把握して、適切な商品を提案
世界170カ国で通信サービスを提供する英国の「BT」。同社のウェブサイト「BT.com」では、その幅広いサービスラインナップを網羅してる。ところが、電話の料金プランやブロードバンドのパッケージの複雑さ、選択肢の多さで利用者は圧倒されてしまう。

そこで、申込みの意志があってリサーチをしている、でも途中でつまづいている利用者に対して、ライブエンゲージを使ったサポートをリアルタイムに提供。製品のスペシャリストがチャットで話しかけることで、迷いや悩みの解決を後押しする。そもそも、利用者がどんなページをどれくらい閲覧しているかなど把握しているため、ひとりひとりに合った適切な接客、提案ができる。
BT.comの全トラフィックのうち、ライブエンゲージが対応しているのはわずか2%。にも関わらず、その2%がセールズ全体の23%を占めているそう。また、チャットを行った顧客の85%が、サービスに「非常に満足」または「満足」と回答。