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三橋ゆか里の「女性向けマーケティング☆ア・ラ・モード」

ウェブで困ったそのときに! 「チャット」でコンバージョン率をアップした5つのケース


ウェブによる新規顧客獲得とサポート時間の短縮

 偶然、先月ロサンゼルスのダウンタウンに滞在した時に泊まったのが、「オムニホテル&リゾート」。ロスには珍しく雨が降って、近場へのお出かけに困っていたらシャトルを用意してくれたりとサービスが素敵だった。

 そんなオムニホテルのウェブサイトもライブエンゲージを導入してる。ホテル側のニーズは、ウェブサイト経由の新規顧客の獲得。また、パッケージ予約や購入時に電話やEメールで顧客を待たせる時間を短縮すること。ウェブ上の接客にも力を入れることで、競合との差別化にもなると考えた。

 ライブエンゲージの導入後、そのチャット機能を利用した場合のコンバージョンは18%。対して、チャット機能を利用しなかった来訪者のコンバージョンは3%に留まっている。サポート担当者の対応によって、問い合わせ時のアップセルも実現。チャット機能を利用した場合の平均購入額が430ドルであるのに対して、利用しなかった場合は398ドルだそう。

オンラインショップへの集客コストの最適化

 今回ご紹介した事例の中で、唯一の国内事例となるのが「ミズノ」。取扱い商品数がとっても多いから、せっかくオンラインショップに集客しても、適切に商品を提示できないことで機会損失が発生。オンラインショップでのコンバージョン率の向上、集客コストの最適化が課題だった。

 そこで、ライブエンゲージを導入して、特定の動作をする訪問者におすすめ商品をポップアップ。最適な商品ページに導くようにした。結果、導入したページのコンバージョンは導入前に比べて37%増加。また、直帰率も2.1%減少した。お客さんによって見せるコンテンツを最適化することで、まるでミズノの店舗で買い物をしているような感覚をウェブでうまく再現してる。

お客さんと直接対話ができるのは大きなチャンス

 今回は、5つの企業がさまざまな目的を達成するためのライブエンゲージの活用事例をご紹介しました。ライブエンゲージのチャット機能は、あくまで企業が設定したそれぞれの条件下でしか表示されない。購入する人はだいたい30秒以内には決断するから、それ以上何もしない人にはチャットでサポートが必要か問いかけてみよう、とか。

 さすがにその条件までは教えてもらえないけれど、要はそれだけサイト訪問者の挙動に関するデータが集まることを意味するから面白いなと思う。リアルタイムに、その人に合ったサポートを可能にするだけじゃなくて、そもそもサイトを改善していくためのヒントもたくさん埋もれていそう。ちなみに、ヴァージンアトランティック航空のサイトでは、チケット予約の行き先と目的地を選んでウロウロしているとライブエンゲージに遭遇できることが多いみたいよ。

 今後は、日本でも大手通販サイトや製造販売メーカーのオンラインショップ、地方銀行など幅広い業種のウェブサイトで見られるようになるかも。

 あと一歩、というところで、こちらの不安や迷いを払拭してくれて背中を押してくれる。ミズノのようにリアル店舗もウェブサイトもあるっていう場合にはオンライン&オフラインで一貫した接客が提供できるだろうし、むしろウェブサイトしかないっていうところはお客さんと直接話ができるというだけでもすごく大きなチャンスでは。つまづいても、問い合わせすらしない人がほとんどなんだから。

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この記事の著者

三橋 ゆか里(ミツハシ ユカリ)

ライター・記者。
オンラインショップ、UIコンサルティング会社、Web制作会社等を経て2009年に独立。日経デジタルマーケティング、TechWave、Tech in Asia(英語)などで執筆。また、女性誌のウェブサイトやスマホアプリ紹介の記事も手がける。アジアのITニュースが集まるStartup Datingでは、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/03/03 11:27 https://markezine.jp/article/detail/19351

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