Googleは、YouTubeに投稿された動画の著作権管理ツール「YouTube Video Identification」のベータ版の運用を開始したことを発表した。
このツールは、著作権者がYouTubeで公開されているコンテンツから自分の著作物を特定し、それを削除するのか公開をよしとするのかといった管理を容易にするためのもの。YouTubeは、Viacomなどの大手コンテンツホルダーから、技術的対策としてコンテンツ管理システムの導入を求められていたが、それがついに実現した。
Googleは、このツールの運用を開始するにあたって、次のような運用ポリシーを発表した。まず、繰り返し違反する利用者に対して、DMCA(Digital Millenium Copyright Act、デジタル・ミレニアム著作権法)にもとづく通知を行い、アカウントを停止すること。著作権を侵害しているすべての動画に対してハッシュ関数によって生成した乱数をIDとして付与し、再アップロードを不可能にすること。投稿できる動画の長さを10分とすること。著作権者に対して、通知と削除のためのツール(notification and takedown tool)を提供し、YouTubeに対する連絡を容易にすること。さらに、ユーザーが動画をアップロードするときに、より明確な著作権に関するメッセージを発すること。
さらにGoogleは、このシステムによって、著作権者が動画の公開をブロックするのか、プロモーションに利用するのか、あるいはサイト上での公開のためにライセンス契約を結んで収入を得るのかという選択肢を手にするとしている。
"Latest content ID tool for YouTube" Google Official Blog)