伊藤忠商事は、社員の健康管理や効率的業務推進のため、残業削減への取り組みを行なってきた。2013年10月からは、朝型勤務のトライアルをスタート。“残業ありき”の働き方を見直し、所定勤務時間帯(9:00-17:15)での勤務を基本とし、夜型の残業体質からの脱却をはかった。
今回、トライアルの成果を検討した結果、経営改革に大きな効果を生むと判断。労働組合との労使合意に基づき、2014年5月1日から朝型勤務制度を正式に導入する。
2013年10月~2014年3月、国内勤務社員約2600名を対象にしたトライアル結果の分析によると、入退館状況を昨年度同時期と比較すると、20時以降の退館は退館者全体の約30%から約7%に減少。22時以降の退館は約10%からほぼ0名となった。逆に、8時以前の入館は入館者全体の約20%から約34%に増加している。
今回の取り組みにあたっては、早朝割増賃金や軽食の無料配布が行われたが、それらを含めても全体としてコストが削減され、電気使用量も昨年度比6%減となった。社員側からも、メリハリのある働き方ができていること、朝型勤務のメリットを実感する声があがっているという。
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