運用面からプログラマティック・バイイング市場の拡大に貢献
日本に先駆けて、プログラマティック・バイイングが進んでいる米国では、トレーディングデスク専業企業は極めて少ないという。その理由について「米国の広告主企業はトレーディングデスクを内製化したり、エージェンシーは自社に紐付いた運用会社、いわゆるエージェンシートレーディングデスクを立ち上げたりしています。そこが日本の状況とは異なる」と淵上氏。
またすでに米国では市場が立ち上がりきっているため、トレーディングデスク専門会社として後発で参入しても、スケーラビリティを上げることは難しいといった事情もある。
それに対して日本では、先に述べたようにRTBのマーケットが立ち上がったのは2011年。歴史が浅いこともあり、米国のようなエコシステムが出来上がる前に、エスワンオーインタラクティブはいち早くニーズを見出し、トレーディングデスク専門会社として実際の運用面をサポートすることで、日本のプログラマティック・バイイング市場の拡大に貢献してきた。
ノウハウを出し惜しみせずに、業界を盛り上げていくことが先決
また、Advertising Ageが行ったCMO調査によると、130社のうち6割を超える広告主がプログラマティック・バイイングに関しては直接メディアを購入する・検討すると回答しており、実際に海外の大手広告主はすでに自社内の運用に積極的に取り組んでいる。
最近は日本においても、トレーディングデスクへの注目も高まり、日本のエージェンシーも専門部署を設けるようになってきた。また米国と同様に、日本の広告主企業が自社内での運用に取り組むニーズも徐々に増えている。エージェンシーと広告主、双方のニーズに対して、「広告主がインハウスでトレーディングデスクを行うサポートはもちろん、エージェンシーのトレーディングデスク事業のアウトソースにも対応する」と同社 取締役の高瀬大輔氏は語る。
インハウスの需要に対応することは、エスワンオーインタラクティブが蓄積してきたノウハウの流出につながるのではないかとたずねたところ、「それでいいと思っている」と淵上氏。「今、重要なのはプログラマティック・バイイングのマーケットを盛り上げることだ」と指摘する。
トレーディングデスク事業の専門企業 エスワンオーインタラクティブへのお問い合わせはこちら