トレーディングデスクはコストセンターではなく、投資と捉えるべき
トレーディングデスクを受け持つ部署は、しばしば企業にとってコストセンターと見られてしまうことがある。日々の運用業務だけでなく、日本においてはマーケティングに費やす予算をコストと考えている企業がまだ多いことも否めない。しかしながら、本来であればマーケティングは投資であるはずだ。
このような現状に対して淵上氏は、「トレーディングデスクが企業のパフォーマンスを向上させ、KPIを伸ばすファクトであることを実証し、きちんと伝えていく必要がある。これを愚直に継続していきたい」と話す。
また、広告出稿側からだけでなく、パブリッシャーからエスワンオーインタラクティブに声がかかることも多くなったという。エージェンシーや広告主に広告枠を販売して終わるのではなく、DMPを活用してオーディエンスデータを活かした広告商品の開発をしたいといったニーズのサポートもエスワンオーインタラクティブは行っている。
「米国が“エージェンシー型トレーディングデスク”ならば、エスワンオーインタラクティブは“事業支援型トレーディングデスク”です。広告主から代理店、そしてパブリッシャ―まで、様々な企業にトレーディングデスクのノウハウを提供し、市場を盛り上げていきたい」(淵上氏)
“マーケティングトレーダー”という職種
エスワンオーインタラクティブでは、トレーディングデスク運用スタッフを「マーケティングトレーダー」と呼んでいる。ただの日々の運用をになうだけのオペレーターではなく、専門家として広告のトレーディングを行い、利益を上げていくという意味が込められている。
「運用型広告に取り組むにあたって、最も肝となるのはPDCAサイクルを高速で回し、トレーディングデスクのパフォーマンスを上げている運用者の力です。マーケティングトレーダーの役割が高く評価され、その職業を目指す人が増えれば、結果的に市場の成長に大きく貢献することになる」と淵上氏は言葉に力を込める。
今後、運用型広告市場の拡大に伴い、トレーディングデスクのニーズはますます増えていく。「広告主のインハウス展開、エージェンシーの業務委託、パブリッシャ―のDMP導入支援による運用型広告商品開発など、どのような角度からの依頼でもしっかりと対応していきたい」と淵上氏は展望を語った。
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百瀬 崇(モモセ タカシ)
フリーライター・エディター。東京都出身、茨城県育ち。学生時代に社会学を専攻し、社会調査実習を経験したことで人から話を聞き、文章にまとめることの面白さに気付く。大学卒業後、ガラスびんメーカーや編集プロダクション、出版社勤務を経て、2007年に独立。ITとビジネス全般を中心に取材・執筆活動を行う。特に情報通信業界での取材経験が豊富で、クラウドコンピューティングやスマートデバイスなどの記事をWebサイトや雑誌 などで数多く発表。屋号はCIPIN...
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