本記事では、「実務者が選ぶマーケティング本大賞2026」の準大賞を受賞した『ザ・ニューロマーケティング』著者の遠藤貴則氏と、『たった1日で儲かる社長に生まれ変わる 非常識なマーケティング大全』著者の小山竜央氏による特別セッションをレポート。デジタル施策が均質化する中で求められる「アナログ回帰」の重要性や、顧客と深く繋がる「音声コミュニティ」の構築など、2027年以降を生き抜くためのヒントが語られた。
AI時代に高まる「アナログ」と「自己開示」の価値
情報が溢れ、コンテンツ生成すらAIが自動で行う現代において小山氏が提唱するのは、あえてアナログな手法に目を向けることの重要性だ。その筆頭が「ニュースレター」である。SNSのタイムラインなどで情報が埋もれる中、冊子やPDFという形で届けられるニュースレターは、AIには決して作り出せない「人間的なつながり」や「熱量のあるコミュニティ」を形成する強力なツールとして再評価されている。
さらに、顧客との距離を縮める上で不可欠なのが「スタッフの自己開示」だ。遠藤氏によると、外資系の大手高級ブランドなどでも、これまで表に出なかったスタッフ個人の情報をあえて開示し、人間性を前面に出す取り組みが始まっているという。企業やブランドの後ろに「本物の人間がいる」ことを証明できるかどうかが、今後の信頼獲得を大きく左右するのだ。
UGCからUICへ、「案件」ではなく「共創」の重要性
インフルエンサーマーケティングの手法も転換期を迎えている。小山氏は、「全員に同じ商品ページを紹介させるような、旧態依然とした『案件』は既に通用しない」と断言する。
今求められているのは、インフルエンサーの特性に合わせた個別ページの用意であり、PRの枠を超えた「共創」の姿勢だ。米国で大ヒットしたあるサプリメントの事例でも、インフルエンサー自身が心から商品を愛用し、独自のカスタマイズページを通じて発信することで爆発的な成果を上げているという。
ここで重要になるのが、UIC(User Initiated Community:ユーザー主導型コミュニティ)という概念である。UGC(ユーザー生成コンテンツ)という「点」の動きを企業側が束ね、「線」や「面」のコミュニティへと育て上げるのだ。
その一環として注視すべきなのが、Googleマップなどでレビューを投稿するローカルガイドの存在である。特に、一定の活動実績を持つ高ランクローカルガイドを自社のコミュニティに巻き込むことができれば、その影響力は計り知れない。
さらに、現在のアルゴリズムに最適化するためには、テキストだけでなく、Instagramのリール動画のように最初の3秒で惹きつける縦型ショート動画形式でレビューを投稿させることが、極めて効果的だという。
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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)
デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。
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