クロスフィニティは、日本国内におけるSEO市場調査と、2016年までの予測結果を発表した。同社は国内SEO市場規模について、2014年に369.0億円、2016年に530.6億円まで伸長すると予測を立てた。
2013年はスマートフォン向けウェブサイトのSEO設計コンサルティングの需要が高まった。また、外部リンク業者への出稿や、ディレクトリ型検索サービス登録申請の抑制、SEOサービス提供企業の施策内容変更、事業譲受が進む傾向があったものの、2013年国内SEO市場規模は前年比115.7%の315.4億と伸長する結果となった。
2014年はSEOサービス提供企業各社が、コンテンツ関連サービスをリリースする傾向が見られる。そのため、SEOはコンテンツマーケティング設計施工において、一翼を担うと推測できる。また、SEO市場で完全一致キーワードでの順位連動の成果報酬型課金モデルは、企業側担当者と自然検索経由全体のトラフィックとコンバージョンについてコンテンツ含めた戦略立案~実行を協働する事業形態へのシフトが推測される。これは、GoogleによるSSL検索の導入で施策キーワードの流入効果が曖昧になったこと、外部リンク提供型施策のリスクが顕在化し相対的に当該施策依存度が低下することが背景になっている。このような状況を受け、2014年国内SEO市場規模は369.0億円(前年実績比117%)と予測される。
2015年以降についても、前述の通り、コンテンツマーケティング分野でSEOが一定の役割を担う一方、旧来の外部リンク提供型サービスは一定の水準まで縮小するものと見込まれる。また、自然検索経由のトラフィックの重要性が引き続き高水準でありSEO予算が増加傾向であること、米国ではリスティング広告を含む運用型広告に対してのSEOの比率が高まっており、日本でも同様の傾向にあることから国内SEO市場規模は2016年に530.6億円まで拡大していくものと見られる。
同時に、自然検索経由全体のトラフィックと大量の順位データを管理が可能な、エンタープライズ型ツールの市場拡大が予想される。今後SEOサービス提供企業はそれらのデータと広告データやアクセス解析データを統合し扱う、技術力・運用力が問われることになると考えられる。
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