SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

イベントレポート

ネット上のカスタマーレビューがリアル店舗での消費者行動に大きな影響を与える【Bazaarvoice Summit 2014】

カスタマーレビューを活用してサービスを向上させる

 The Container Storeは1978年に設立し、現在は全米66店舗とオンラインストアを展開している。同社のBrandy氏は「Container Storeは、消費者の声を聞くだけではなく、サービスレベルを向上する方法を必要としていたため、その目的に最適だと思いBazaarvoiceの導入を決定した。導入後は、バイヤーを含む従業員はBazaarvoiceのトレーニングを受け、毎週一定時間レビューを読むことや質問への返信に費やしている。バイヤーは評価が低い1と2のレビューだけでなく、評価が高いレビューも読み、店舗のスタッフや配送センターと一緒にフォローアップしている」という。

ネット上だけでなく、いたるところにある口コミ

 また、「サービスレベルを向上するために、カスタマーレビューを活用して、評価の低い商品のレビュー内容を確認し、商品の欠陥を特定し、それを修正することによって返品率の低減につなげたり、ベンダーと品質管理を徹底し改善をすすめている」とも語る。

ネット上のカスタマーレビューが、リアル店舗に大きな影響を与えている

 「Bazaarvoice Summit 2014」に参加する前は、オンラインに限定したカスタマーレビューの効果や最新テクノロジーの話題が多いと考えていたが、実際はリアル店舗での消費者の購買行動の変化、特にネット上のカスタマーレビューがそれに大きな影響を与えていることを、事例や調査結果など具体的な数字を交えて紹介されており、新しい消費者像をイメージできたことが最大の収穫であった。

 また「オムニチャネル」と聞いて思い出したのは、2000年頃に流行っていた「クリック&モルタル」である。当時は「ブリック」を「クリック」に変えた造語であることからもわかるように、オンライン(クリック)側に重心があったが、10数年経って、店舗(モルタル)側に重心が移っているように思う。

 ネットから店舗へ誘導する施策(O2O)の分野では、日本は独自の進化を遂げたガラケーの普及により、世界に先駆けており、携帯メルマガやサイトを駆使した施策で成功体験がある。今回、O2O関連の最新事例やデモンストレーションブースもあったものの、特に目新しさは感じなかった。

 オムニチャネル化を促進して効果を出していくうえで、店舗の売上を左右する最大のコンテンツであるカスタマーレビューの活用は必須だ。すでにO2Oの取り組みが盛んな日本においても、カスタマーレビューを活用することで、さらに一歩すすんだオムニチャネル施策ができる可能性を感じた3日間であった。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

チーターデジタル株式会社(チーターデジタル)

1999年12月設立。グローバルでクロスチャネルマーケティング支援を行うチーターデジタルグループとしての強みと、日本国内での累計5,300社以上の取引実績を生かし、マーケティングサービスを軸に事業を展開。マーケティングオートメーションやメールマーケティングソリューション、およびそれらに関連するコンサルティングサービ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2014/08/19 08:00 https://markezine.jp/article/detail/20632

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング