コンテンツ・マーケティングってなんだろう?
多くの方が、コンテンツ・マーケティングという言葉を耳にするかと思います。しかし、コンテンツ・マーケティングとは何でしょうか? 私たちバスキュールではユーザーが「ほしい」と思うもの=「コンテンツ」を提供することによって、ユーザーに「行動」を促すための戦略だと考えています。
ユーザーに行動してもらうためには、企業が伝えたいことをユーザーに「“自分の”ほしいものだ!」と思ってもらえるよう、いかに変換して提供できるかが勝負です。この視点から考えると、デジタルにおけるコンテンツ・マーケ―ティングとは「これまでの広告では振り向いてもらえなかった多くの人々に体験してもらえるものを作りだすこと」が目的とも言えます。
とはいえ、単なる面白いものを作っただけでは、瞬間のバズに過ぎません(短期集中で瞬発的な盛り上がりだけを必要とする課題であれば、最大瞬間風速を狙う超面白い! だけで成功なのかもしれません)。また、誰かが拡散してくれるのを待っていても、ユーザーはやってきません。なぜなら現在、まとめサイトやキュレーションツールなど、情報を発見するための情報が必要なくらい、多くのコンテンツが登場しています。ユーザーの体験をしっかりと考え抜いたものでないと評価されません。それに、何を伝えたいのかが見えていないと、すぐに他のコンテンツに埋もれてしまいます。
バスキュール的コンテンツ・マーケティング
バスキュールが作り出すコンテンツは、デザイナー・エンジニア・ディレクター・プロデューサーが一丸となり、ユーザーが望むものを徹底的に考えることはもちろん、どのようなデザインやユーザー体験だと驚いてもらえるのか、喜んでもらえるのかを考えています。また、エモーションを刺激するクリエイティブアウトプットにも注力しています。情報が溢れるデジタル世界では、エモーションを刺激する体験の提供が、クライアントやブランドに対しての共感につながり、中長期のファンを作り出すからです。
上記のほかに、バスキュールでは関係者みんながハッピーになれるコンテンツづくり、という視点からコンテンツ・マーケティングを捉えています。ユーザーの満足度が上がることでクライアントの目的が達成され、クリエイターも創りだした喜びを得ることができる。それが重要だと考えています。
成功への近道は、ミッションの明確化と共有
では、コンテンツ・マーケティングを成功させるためにはどうすればいいでしょうか? 企画を進めていくと、必ず「何を投資効果として考えるのか?」という課題にぶつかります。この問題のために、制作会社と企画を詰めているときに、社内から「ちょっと待った」の声を受け経験を持つ方もいるかもしれません。
このような問題を解決するには、数値的なKPI設定の前に、マーケティング課題に合わせたミッションの明確な設定が欠かせません。例えば、ブランドに対するアテンションをとるためのコンテンツなのか、中長期的な視点でブランドに対する理解や親近感を醸成していくためのコンテンツなのかを明確にします。
制作会社を使う場合、クライント側はどんなことに不安を感じていて、何を成し遂げたいのかをストレートにざっくばらんに明らかにしてしまうことも大切です。その上で、クライアントとクリエイティブの双方の観点からミッションを明確にして共有すること。マクロの視点とミクロの視点を行き来しながら企画を進行し、その過程でのチェックと調整の指針となる「ブレない軸」を、制作会社を含めたプロジェクトチームが認識しておくこと。これが成功への近道だと言えます。
次のページからは実際の事例をベースに、コンテンツの裏にあるコンセプトやチャレンジを紹介したいと思います。