バスキュールの事例を活用して「Webクリエイティブの発想と具体策への落とし込み」を制作者視点で紹介する本連載。第4回目は動画プラットフォームの「場」がテーマ。niconico、Ustream、Vine…etc。様々な動画配信サービスがありますが、活用のポイントは何でしょうか?
ソーシャルメディアやスマホで手軽に参加可能なメディアが多く存在する、「みんなが主役になれる」時代。広告には参加者が能動的に参加できる「場」つくりも大切になる、と前回お伝えしました。そして、消費者が参加する「場」も多様化しています。
今回は動画プラットフォームについて、「新規顧客を開拓する際、どのような「場」を狙えば良いか」がテーマ。さらに併せて、社内の独自調査も特別にご紹介します!
多様化する動画の「場」
感動共鳴装置をつくる
文化庁メディア芸術祭やカンヌで賞賛された「Space Balloon Project」をご存知ですか?プロモーションしたいスマートフォンを特殊なバルーンに乗せ、30,000メートルの上空にへと打ち上げ、Ustream中継を行うというものです。スマートフォンの画面には参加者のツイートが次々と表示され、その背景には宇宙映像が広がりました。宇宙に自分のツイートが表示されるという「驚きと感動」をユーザーに提供した企画です。

国内外で多数の広告賞を受賞したこの企画は、宇宙へ打ち上げたという事実と多くのTwitter参加者を獲得したことはもちろん、Ustreamを活用してリアルタイムに感動を伝えたことに成功のポイントがあると考えています。スポーツも録画ではなく、生放送で勝敗を見届けるドキドキ感が観戦の醍醐味であるように、高度30,000メートルへの打ち上げの様子を見届ける事、リアルタイムに表示される人々のツイートと宇宙映像をライブで楽しめた事が、3日間で38万人という参加者を魅了できたプロジェクトとにつながりました。
現在バスキュールが取り組んでいる「視聴者参加型テレビ生放送」も同様ですが、リアルタイムに多くの人々が参加する広告に、人々は共鳴します。「参加して楽しい・感動する」プラットフォームととらえることで、ライブ配信広告プラットフォームの価値は高まります。
コミュニティを活用する
生放送で参加者のエンゲージを高める方法としては、ニコニコ動画を使う方法もあります。他の動画プラットフォームに比べて、ニコニコ動画はよりコミュニティ深度が高いです。そのため、うまく既存のコミュニティパワーを活用する事がプロジェクト成功の肝でしょう。広告案件でありながら、番組としても成立した例をご紹介します。
「AXE脳科学研究所」は、ユニリーバが提供する男性用デオドラント商品「AXE」をプロモーションするもの。この企画では“男性向けフレグランスの香りは女性に良い印象を与える”ことをニコニコ生放送で実証実験しました。被験者となる女性には、科学的に良い印象を持つことを証明するために脳波や心拍数のセンサリング装置をつけてもらいます。そして、被検者の女性の前でAXEフレグランスをつけた複数の人気ニコニコタレントさんに、様々なパフォーマンスをしてもらいました。それを見た女性の脳波や心拍数が上昇した=良い印象を持ってもらえたらパフォーマンス成功です。

番組は「誰が一番良い印象を持たれたニコニコタレントか」を競う、ゲームも交えた構成にしました。すると、1日の放送で21万の参加、27万コメントを獲得。広告番組は満足度が低い、という定説を覆す結果をだすことができました。
このように、消費者が集まる「場」は動画だけでもUstream、ニコニコ動画、YouTubeライブなど多様化しています。さらに、参加するデバイスもPCやスマホなど多様化しいます。
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- この記事の著者
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鳥居 匠(トリイ ショウ)
(株)バスキュール プロデューサー
消費者参加型商品開発の企画や嗜好性によるユーザーコミュニケーション設計、ストラテジーコンサルタント、ウェブプランナー等を経て現職に至る。コーポレートやIR系サイトからブランディングやキャンペーン・プロモーション系まで幅広く担当。ユーザーとクライアントとクリエイターをつないで、アナロ...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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西村 真里子(ニシムラ マリコ)
元:(株)バスキュール プロデューサー 現:(株)HEART CATCH代表
IBMでエンジニアとしてWebソリューションスキルを蓄え(特許取得)、AdobeでFlashなどのWeb製品マーケティングマネージャーを経て現職に至る。プロデュースプロジェクトは次世代マス・リアルタイム エンターテインメントの可能性を探るべ...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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