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パン田一郎のLINE活用、C.C.レモン「忍者女子高生」…デジタル活用は次のフェーズへ

どういう動画が広まるかを追求―C.C.レモン「忍者女子高生」

押久保:では、坂田さんから最近の取り組みを教えていただけますか。動画広告に非常に積極的でいらっしゃいますよね。

坂田:「忍者女子高生」ですね。女子高生2人がまるで忍者のごとく追いかけっこをして、3分の動画のいちばん最後で「C.C.レモン」で乾杯するという、通常のブランドのクリエイティブを考えると最後にしか商品がでないのはどうなんだと思われるかもしれませんが(笑)。サントリー食品インターナショナルと我々宣伝部のチームで一緒に企画、制作し、7月に公開しました。

 今回の取り組みは、動画プロモーションに特に今注目していて、企業の論理で制作するのではなく「動画の世界でどういうものがバイラルしていくのか」という観点を追求しました。なので、現状の仕上がりで納得してやっているものなのですが。

押久保:忍者というモチーフや、全編で言葉がなくアクションで進むことなどから、海外での広がりも狙ったのかと思いました。

坂田:そうですね、海外PRも意識して制作していて、実際に世界のいろいろなエリアで視聴されました。現状で約630万回再生となっています(2014年10月時点)。忍者女子高生以外にも1作品あり(仕込み筋肉三号機)、同じように意識して作っても、細かな差によってバイラルの仕方が違うんだと、まだ途中ですが見えてきています。

 素人風になるように、あえて小型の手持ちビデオカメラを使っています。撮影現場で臨機応変に撮っていきました。

デジタル活用は「効率化」と「ターゲットリーチ」の2方向に

押久保:板澤さんはテクノロジーを活用してうまくコミュニケーションに落とし込んでいらっしゃいますし、坂田さんもネットならではの強いクリエイティブを模索されていると思います。そうした先進企業の動きを、友澤さんはどうご覧になっていますか?

友澤:今、企業のデジタル活用は大きく2方向に分かれてきていると思います。ひとつは、アドテクを駆使して効率性を上げる方向。もうひとつが、お二人が取り組まれているような、ターゲットにいかに響くかを追求する方向です。

 デジタル活用には枠とフォーマットという観点がありながら、最近ではターゲット設定、さらにはタイミングも重要になっている傾向があるなと感じています。例えば動画でも、強いクリエイティブを3分見せきるというのは、他社がまだやっていない一発目であることがけっこう大事なんじゃないかと思いますね。

坂田:そうですね。当社では社風として、新しいことを最初に行うことをいつも重視していますが、ユーザーにとってのタイミングについても確かに最近考えるところがあります。アドテクがどんどん発達する過程では、「こういう行動の人にどんどん当てればいい」というような風潮がありましたが、今は“ユーザーの気持ち”を意識することがすごく大事になってきていると、施策を通して感じています。おのずと、それにふさわしいコンテンツは何か、という発想で来年に向けて検討しているところです。

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見せたいコンテンツと見られるコンテンツは違う

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/11/07 08:00 https://markezine.jp/article/detail/21090

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