SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

Krux、「DMPからのデータ流出」も検知できる高機能DMPを日本展開、CEOチャベス氏インタビュー

 KruxのDMPは、データを収集・分析するだけでなく、タグ管理・データ保護などの機能を併せ持つ。日本での本格展開を前に来日したCEOトム・チャベス氏のインタビューをお届けする。

KruxのDMPは単なるデータバンクではない

 欧米各国で高機能DMPを提供しているKruxは、これまでCCIとともに日本でソリューションを展開してきた。11月に来日したCEOトム・チャベス氏に、同社のソリューションの特徴について話を聞くことができた。

Krux CEO トム・チャベス氏
Krux CEO トム・チャベス氏

― 今日は高い評価を得ているKruxのDMPについてお話をうかがいたいと思います。DMPというと、企業がさまざまなデータをひとつにまとめて分析するためのツールと考える人も多いと思いますが、KruxのDMPはそれだけではないようですね。

チャベス KruxのDMPは「タグマネジメント」「データ保護」「データマネジメント」「データマネタイズ」の4つの機能すべてを含んでいます。他社のDMPの場合は、とにかくデータを収集してデータバンクとして機能するDMPであり、タグ管理などの機能は提供されてないと思います。Kruxはさらに分析機能も備えています。それらを含めて最終的な段階まで実行し、収益の増加につなげていくというのが我々の考え方です。

Kruxはひとつのプラットフォームにデータを集約し、データで分析で得られたインサイトをもとにリアルタイムのオーディエンス・セグメンテーションなどを行い、実際のマーケティングに展開。実際に顧客が行った戦略を評価するところまで含めて支援する。(記者会見時の資料より)
Kruxはひとつのプラットフォームにデータを集約し、データで分析で得られたインサイトをもとに
リアルタイムのオーディエンス・セグメンテーションなどを行い、実際のマーケティングに展開。
実際に顧客が行った戦略を評価するところまで含めて支援する。(記者会見時の資料より)

― 4つめの機能「データマネタイズ」の部分が非常に興味深いのですが。

チャベス パブリッシャーがデータからどのように収益をあげるかに関しては、3つの方法があると思います。ひとつは「O&O(Owned and Operated)」。ニュースサイトを運営するパブリッシャーは広告枠を持ち、それを販売します。DMPを使うことによって、広告のデータを取得し、広告の裏側でそれを活用できる。単にプレースメントを売るだけでなく、オーディエンスデータを組み合わせたターゲティングが可能になります。たとえば、自社のストレージ・デバイスに年間300万ドル使ってるようなエグゼクティブにターゲティングすることが可能になるわけです。

 そのためには、GoogleのDFPのようなアドサーバーとのシームレスな統合が必要です。また、そのデータを使って行なったすべてのキャンペーンで、どれくらいの収益があったかということを明確に数値化できる収益の分析も必要になります。これが、パブリッシャーがデータを使ってマネタイゼーションするひとつ目の方法です。

 2つ目は「Extension(拡張)」と呼んでいるのですが、たとえばGoogleとかAppNexusといったリアルタイムのアドエクスチェンジを使ってグロースする方法です。パブリッシャーは、自社のファーストパーティデータを取得し、アドエクスチェンジで購入したサードパーティのメディアのデータを結びつける。そこでエクステンションのプロダクトができるわけです。これはパブリッシャーにとって非常に魅力的です。彼らの広告在庫を使って、より求められるプレースメントを生み出すことができる。同じデータを外部のプログラマティックなメディアのデータと組み合わせることによって新たな収益を得ることができるのです。

 そして3つ目が、データを安全なPeer to Peer接続を通じてマーケターに提供し、パブリッシャーが利益を上げるというモデルです。

「Krux Interchange」は、信頼できるバイサイドとセルサイドのパートナーがプライベートなピア・ツー・ピア通信によってつながることで、メディアとデータのマネタイズを行う。
「Krux Interchange」は、信頼できるバイサイドとセルサイドのパートナーが
プライベートなピア・ツー・ピア通信によってつながることで、メディアとデータのマネタイズを行う。

― この3つの手法のうち、マーケターにとって関心が高いのはどれでしょうか。

 マーケターの方が非常にやりたがっているのは、自分たちのデータをパブリッシャーのデータと組み合わせる方法ですね。Kruxを採用しているケロッグのマーケターのように、ブランド・エンゲージメントに興味があって、キャンペーンを通じて顧客や認知度や製品の購買意向を高めたいという場合に、そこをサポートします。また、イベントプロモーターであるLive Nationの場合は、サイトを訪れてチケットを購入してくれる新たなオーディエンスを定義したいと考えています。

Kruxは、各国の主要メディアを含め、100を超える企業が採用している
Kruxは、各国の主要メディアを含め、100を超える企業が採用している

 現在ではパブリッシャーのように魅力的なコンテンツを提供したいと考えるマーケターも現れるようになってきました。単なるマネタイゼーションや収益向上ではなく、もっとも良い成果を得るために、より戦略的なマーケティング・プラットフォームとしてDMPを使うことができるのです。

― 日本市場ではこの3つすべてを提供すると考えていいのでしょうか。

チャベス そのとおりです。CCIが運営する「predix」というデータファシリテーションサービスがありますが、こうしたサードパーティのデータも利用できるようになります。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
カントリーマネージャーに狩野氏を迎え、日本市場で本格展開

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2014/12/16 12:15 https://markezine.jp/article/detail/21415

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング