グループ総売上枚数とグループ総出場枠との因果関係は?
最後に、ハロプロとAKB、それぞれの系列グループ全体の出場枠との因果関係について散布図を使って確認してみましょう。

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グループ全体での年別売上枚数(1月~10月)を横軸に、縦軸に出場枠を設定しました。もし売上枚数と出場枠が正比例(一方が増加するともう一方も増加する関係)であれば右上がりの直線のような形状が期待されます。
ハロプロはグループ全体で2000年に300万枚近い売上枚数となり、その後、2004年まで複数枠を確保していました。2005~2007年までは20~40万枚前後の売上枚数で1枠を維持しました。
一方、AKBはAKB48単独で2011年に600万枚に迫る売上枚数を叩き出しました。2012年にはSKE48も加わり約750万枚ものセールスを記録します。その後は、NMB48、HKT48が加わりAKB48の落ち込み分を他ユニットでカバーしグループ全体の売上枚数としては400万枚後半を維持しています(株式投資の分散投資とちょっと似ている気がします。投資対象を分散させて収益率を安定させる、みたいな)。
握手券商法も背景にあることから、単純に分析対象期間のハロプロと比較することは難しいのですが、ハロプロ最多出場枠を記録した2002年、2003年はそれぞれ約160万枚、約100万枚のセールスでした。2004年1枠削減された時は約80万枚と2002年のおよそ半分。さらにグループで1枠となった2005年は約35万枚と2004年のおよそ半分程度となっています。
これを踏まえると、今年の4枠をピークとすると約500万枚の半分、つまり250万枚で2枠、さらに半分125万枚前後で1枠では?というのが紅白出場の目安として浮かび上がってくるのです(4枠はボーナスラッキーとして、3枠上限を想定)。
まとめ
と、いうわけでつらつらとデータを眺めながら妄想を膨らませ筆をとりました。このようなデータ分析を行う際のポイントですが、本来であれば「こんな仮説(妄想)を検証してみよう!」というのが理想ではあります。が、しかしながら集められるデータに制限がある状況では、仮説(妄想)の検証が困難なケースもあります。こんな時は、関連しそうなデータを色々と集めてみて、データが何を語っているか理解を深めます。その上でアレコレ仮説(妄想)を存分に膨らませて検証を行ってみるのもよいでしょう。
お楽しみ頂けたら幸いです! 来年こそは、BABYMETALと乃木坂46が出場できるよう推していきたいと思います(何の決意だ?)。
当記事のグラフはすべて「R(アール)」というフリーソフトを使用しています。こんなグラフを書いてみたい!という方はぜひ、コチラのRについての連載も合わせてご覧頂ければと思います!