みんなの「スマホの使い方」を調べてみた
今回は、スマートフォン(以下、スマホ)のホーム画面から「生活者がどのようにスマホを使っているのか」を推測してみようという試みをしました。アンケート調査や視聴率調査データでは、△△な属性の人の○○アプリの利用率はX%という数字を確認することができます。しかし、よりミクロに生活者個々人にフォーカスすることで見えてくるものがあるのではないでしょうか。
そこで、簡単な調査を実施しました。D2Cグループ社員および、その家族・友人などからプライベートで利用しているスマホのホーム画面を収集。あわせて属性情報等のアンケート調査に回答してもらいました。回収数は48件。回答者プロフィールは以下の通りです。
社員が4割ほど含まれます。そのため、一般の生活者に比べて多くのアプリを利用していたり、特殊なアプリを利用したりしている可能性があります。あらかじめご了承ください。
アプリはどこに置いている?
スマホのホーム画面について「このホーム画面にしている理由や、スマートフォンのホーム画面についてのこだわりなどを教えてください」と質問をしました。すると、こんな回答がありました。
「良く使うものはホーム画面1番最初に。その他はフォルダにまとめて自分で見やすい様にしています。」(20代女性、独身、会社員、iPhone利用)
「とくにこだわりはないのですが・・連絡手段(LINE、facebook messenger)とSNS(Twitter、instagram、facebook)をよく使うのでホーム1枚目の下部(片手で親指が届く範囲)に並べています。」(20代女性、独身、会社員、iPhone利用)
アプリの利用頻度や使い方に応じて、次のような判断の元、カスタマイズしている様です。
- ホーム画面の何ページ目に配置するか
- アプリ単体として配置するか、フォルダに入れるか
- ホーム画面のどこに配置するか
もちろん次の様な「詳しくない」「気にしていない」という人もいます。
「スマホは使っているが実はよく分かっていない。苦手。アイコンの配置などこだわりもなくアプリもあまり知らない。DLしているアプリもすごく少ない。Yahooをよく使うので、1,2枚目両方からYahooに行けるようになっている。」(30代女性、独身、会社員、Android利用)
「ホーム画面は、よく使うものと、あとは、知らないうちに出てきていた奴だなぁ。」(30代女性、独身、会社員、Android利用)
それでも、「よく使うアプリは使いやすい所へ」という傾向がみられます。実際にホーム画面を見ても、程度の差こそあれカスタマイズしている人がほとんどです。ホーム画面にどんなアプリが配置されているのか。より使いやすい場所にはどんなアプリが配置されているのか。単体で配置されているアプリは何か。といった視点でホーム画面を観察することで、その人のスマホの使い方が推測できる可能性があると言えそうです。
iPhoneとAndroidでアプリの扱いは違うかも
回収したホーム画面を眺めていてまず気づいたことは、OSによるホーム画面の違いです。
48件中、iPhoneユーザーは37件、Androidユーザーは11件でした。あくまでも限定された、歪んだサンプルであるという前提ですが、以下の様な傾向が見られます。
◎iPhoneのホーム画面
- ホーム画面に並ぶアプリの数が多い
- 当初よりインストールされているアプリ(デフォルトアプリ)が多く含まれる
- 結果的に似たようなホーム画面が多い
◎Androidのホーム画面
- 相対的にホーム画面に並ぶアプリの数が少ない
- ホーム画面の見た目の個人差が大きい。
iPhoneを選ぶ人/Androidを選ぶ人といった利用者属性の違いもあるかもしれませんが、OSの仕様の違いが大きいと思われます。なぜならiPhoneの場合、基本的にインストールされたアプリは、自動的にホーム画面に並びます。ホーム画面から削除するということは、そのアプリをアンインストールする=スマホ上から削除することです。よって、多く増えていくアプリを、より使いやすいように「並べ替える」「フォルダに入れる/出す」というカスタマイズがなされているのではないでしょうか。
一方、Androidには多くのホームアプリ(ホーム画面をカスタマイズするアプリ)が存在します。また、アプリが一覧できる画面(ドロワー)はホーム画面とは別に存在します。そのため、利用者はアプリ一覧画面からアプリを選び、ホーム画面にショートカットを作ったり、ウィジェットを配置したりすることになります。Android端末では、よく使うアプリや機能だけを「ピックアップする」「並べる」「フォルダに入れる」というカスタマイズがなされているように思います。