リスティング作業工数は劇的に削減、CVRが140%に!
作業負荷の変化で小川氏が最も実感できたものが、レポーティング作業だという。運用のモニタリングや広告効果に関する指標は多数あり、レポートを書く際にはどうしても数字を加工する手間が生じる。だがマリンソフトウェアのレポート機能により、同じテンプレートで必要な数字が抽出できるようになり、作業工数が大きく削減した。「以前は午前中一杯かかっていた作業が、いまは半分以下になりました」(小川氏)
空いた時間をサイトデザインや改善作業に費やせるようになったほか、全体のPDCAサイクルも早くなったという。運用広告は、競合会社の状況はもちろん、季節変動の影響も大きい。そのため、CVR改善策を実施して効果があったとしても、そのまま放っておくとあっという間に下がってしまう。再びCVRを向上するには、なぜ下がったのかという原因究明が必要だ。
Marin Search Enterpriseを導入したことで、そのサイクルが迅速化。これまで数か月に1度実施するのが精一杯だった「ストーリーの見直し」の頻度が上がり、その結果、導入前と比べてCVRが140%向上した。「効果を上げるには、リスティングの運用だけでなく、ユーザーの訴求ポイントや消費者ニーズを把握して、最適なキーワード選定やサイト改善を行うことが重要です。Marin Search Enterpriseの導入により、そこに割ける時間が増え、CVRの改善につながりました」(小川氏)
さらに、想定していなかった効果もある。それは1つの画面で、過去の広告パフォーマンスを比較できるようになったことだ。Yahoo!プロモーション広告の場合、期間ごとでパフォーマンスを比較するには複数のウィンドウを開く必要があった。しかし、現在では一画面でGoogle AdWordsもYahoo!プロモーション広告も関係なく比較できる。「こうした使い勝手の良さが、現場の運用担当者に刺さる部分です」(小川氏)
企業の成長・拡大に向け、さらなる期待
今後、キュービックホールディングスではマリンソフトウェアをどのように活用していくのか。この点について小川氏は、2つの可能性を述べる。
1つは広告クライアントを今まで以上に増やすこと。これまでは人手の限界があり、クライアント数の拡大にも不安があったが、Marinがあることで煩雑で難しい運用広告のフォローが楽になる。もう1つは、対象となる広告媒体を増やすこと。
現在同社では、マリンソフトウェアを活用して主にリスティング広告を運用しているが、その対象を広げ、ディスプレイ広告やDSP、またソーシャル広告などにも展開することを視野に入れている。当然、管理画面も増え、新たな用語や運用法などを覚えていく必要がある。そうしたこともマリンソフトウェアの活用を通して伸ばしていきたいと考えているという。
クライアント、広告媒体を増やし、企業の成長を加速するにはマリンソフトウェアが重要なカギとなるわけだ。キュービックホールディングスの今後の成長に期待がかかる。