電通総研は、電通若者研究部(ワカモン)と共同で、関東・関西・東海圏の高校生・大学生・20代社会人の3,000人を対象に「若者まるわかり調査2015」を実施し、若者の価値観、社会や将来に対する意識、コミュニケーションや消費に対する意識、趣味や好きなことなどについてたずねた。
総括
調査の結果、社会や将来に対する意識については、自分の将来を不安と感じている割合(64.4%)よりも、日本の将来が不安と感じている割合(77.3%)の方が高いことがわかった。その一方で、89.5%の若者が日本のことを好きと回答していた。そしてコミュニケーション意識については、複数のグループやつながりを持ち、複数のキャラやSNSを使い分けてうまくコミュニケーションしながらも、人間関係をリセットしたくなることがあるというマインドがあることが明らかに。日本の将来は不安だけど日本のことは好き、つながっていたいけど人間関係をリセットしたい、など裏腹な意識=「ウラハラ・マインド」を持つ今の若者像が浮き彫りになった。
つながっていたいけど、『リセットしたい人間関係』
一緒に行動したり、情報を得たりしているグループ・つながりは全体で平均7個、正直整理したいと思うグループ・つながりは全体で平均で2個存在していた。そして、ふだんの生活で使うことのあるキャラの数は、高校生で5.7キャラ、大学生で5.0キャラ、20代社会人で4.0キャラだった。
LINEやTwitterは全世代、Facebookは大学生以上で浸透。Instagramは女子高校生の2人に1人がアカウントを所有し、複数のSNSを使い分けていることが明らかに。Twitterの複数アカウント所有率は、高校生で62.7%、大学生で50.4%に。また、人間関係をリセットしたくなることがあると回答したのは全体の54.7%で、最も高かったのは女子高校生で67.8%となった。
『老後の生活が不安』だけど、今は楽しみたい女子
現在、不安だと思うことは、高校生は「受験・進学」「就職」、20代社会人は「お金」「仕事」が上位に。20代社会人女子では「お金(66.3%)」「仕事(44.9%)」「結婚(44.8%)」に加え、「老後の生活(42.5%)」が上位にランクインした。
今しかできないと思う趣味・好きなこととして、女子高校生は「プリクラ(28.7%)」「自撮り(セルフィー)(15.0%)」、女子大学生は「友人とのイベント(タコパ、宅飲みなど)(12.7%)」、20代社会人女子は「海外旅行(12.1%)」「国内旅行(10.9%)」となり、親しい友達と楽しむ体験や思い出づくりの行動が挙がった。
欲しいものはあるけど、『堅実・節約家と思われたい』
「欲しいものがある」という回答は全体の86.5%に。ただし、「欲しいものはあるが、無理して買うほどではない」という回答がすべての層で5割を超えた。20代社会人男子では、2割が「欲しいものはない」と回答。すべての層で「まわりから気前がいい・金払いがいい」と思われるよりも、「堅実・節約家と思われたい」が上回る結果になった。
【調査概要】
調査手法:インターネット調査
対象エリア:関東1都6県、関西2府4県、東海3県
調査対象:高校生以上の未婚15~29歳男女
※対象エリアの性・年代別人口構成比率および未婚率に基づいた割付を実施
サンプル:3,000サンプル
調査時期:2015年2月6~9日
調査機関:電通マクロミルインサイト
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