ビルボード・ブランドのマスター・ライセンスを保有する阪神コンテンツリンクは、総合楽曲チャート「Billboard Japan Hot 100」を算出する際にYouTubeの再生回数を合算すると発表。6月3日から提供を開始する。「Billboard JAPAN Hot 100」は、米Billboardのノウハウを活かし、異なる指標を合算した複合チャートとして2008年より提供を開始。現在まで以下の5指標によるチャートを製作してきたが、YouTubeを通じて音楽と接触する機会を見逃すことはできないとして合算に至った。
・リアルストア・Eコマース約3900店舗におけるパッケージ実売データをもとにした全国推定売上枚数
・ダウンロード回数
・全国主要エリアAM/FM32局のラジオ放送回数
・PCでCDを読み込んだ際にデータベースにアクセスするLook Up回数
・楽曲とアーティスト名のツイート数
集計方法は、ニールセンを通じて国際標準コードであるISRCの登録された動画の再生回数のみを抽出し、国内における再生回数をカウント。これによりYouTubeにアップされているオフィシャル動画や、権利者のオリジナル音源を含むユーザー動画の再生回数もチャートを構成する指標に加わる。さらに今後のマーケットの拡大を見越してストリーミング数も合算。これはシンクパワーが運営する歌詞表示サービス「プチリリ」による歌詞表示回数を通じて国内のストリーミング数を推定する。
また、これまでアルバムチャートはパッケージセールスのみで制作していたが、パッケージに紐づくダウンロード数と、グレースノートによるアルバム盤のデータベースアクセス数の2指標を加え、国内唯一の総合アルバムチャートの提供も開始する。
これらの複数のデータの関連性を示すため、チャート解析サービス「CHART insight」を提供。利用料金は「CHART insight pro」(個人会員)は月額300円、「CHART insight biz」(法人会員)は月額20万円。「CHART insight pro」に関しては2015年7月末まで無料で利用することができる(1~20位までの順位など、一部のサービスはその後も無料で利用可能)。6月3日にPC版の提供を開始し、6月下旬にはスマートフォン版の提供を開始する。
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