ツールを導入する際に、マーケターが重要視する事項
エンタープライズデータテクノロジーのプラットフォームを導入する際、マーケターにとっての最重要事項は、さまざまなマーケティングイニシアチブのインパクトを測定・分析に置かれていることがわかった。
マーケティングを支援するプラットフォームを選定するにあたっては、10数以上の検討事項を考慮する必要があるが、現時点での最重要事項は、マーケターがさまざまなマーケティングイニシアチブのインパクトを測定・分析することだ。そして次段階として、より大規模なオーディエンスに向けての展開がある。また、現行のデータテクノロジーソリューションの評価において、レポーティングツールの存在と品質が最も重要な要因であると回答した。
意外なことに、これまでの技術投資において、イノベーションはプラットフォーム選定の最重要要素ではなかったとパネリストは述べていた。これは、データ投資の最初の波は、大きなビジネスリスクからのニーズでなく、経済的、機能的、かつ実用的な事例にリンクしたソリューションの導入を重視することで加速した、というエピソードを裏付けるものだろう。
将来的な技術投資の際に、最も考慮する事項は「拡張性」
将来的なテクノロジーへの投資を推進する際、マーケターが期待する最も重要な考慮事項は「拡張性」に。

ユーザーは依然としてレポート機能をプラットフォームの価値の重要な指標と考えているようだが、全体的なレポート機能の向上の結果、その相対的重要性は将来的に徐々に低くなっていくだろう。また、データテクノロジーの数が急増したことで、マーケターはこれらの独立したツールセットの統合にいっそう熱心に集中するようになった。
データから価値を引き出す上で役立つもの
マーケターが手元のデータから価値を引き出す上で役立つものは何か。皮肉なことに、それはテクノロジーだけではない。成功を実現するには、ツールを統制する人間とプロセスが極めて重要になり、それらへの先行投資は技術投資よりも必要性が高いといえる。

データテクノロジーから価値を引き出すことについては、そのツールセットの出所がどこであれ、統合が大事だと回答者は述べる。パネリストの60%以上は「既存ツールのより良い統合」が、データから大きな価値を引き出す上での一助になると答えた。
組織プロセスと、さまざまなプロモーションチャネルにまたがるデータの展開に従事する経験豊かな人材に関しては、マーケターは同程度の必要性を示した。多数のパネリストは、分析人材に関わる目下の「激しい競争」を、いくつかの組織における懸念事項だと指摘。また、「デジタルとデータ優先」の未来に向けたビジネスプロセスの開発は、その他多数に勝る優先事項に。
掘り下げると、経験豊かな人材は、データドリブンなインサイトの引き出しとそれに基づく行動を推進する(そしてその取り組みに力を与えるツールのネットワークを管理、進化させる)。そして今日、そうした人材の開発は、広告およびマーケティングの実施の長期的モデルをサポートするために確立されたインフラ(報酬モデル、人員配属、コラボレーションのモデルを含む)と根本的に結び付いている。