「地図を描く」ではなく、「ナビゲーション」をする
メノン氏は「HPの強みは決して技術だけではない」と語る。「たとえば、HPでもお客様を理解するためには、まずは営業担当者に情報を与え、コミュニケーションすることを優先させます。デジタルにおいても同様です。最新のレコメンデーション機能や分析アルゴリズムなど技術を有しているだけでなく、実際に“データを活用するための知見がある”のです」(メノン氏)
データを何に役立てるのか、目的を達成するための予測因子になるかどうか。その見極めができないまま、情報を集めたり、分析したりしても意味がない。かつては、属性情報を手がかりとして行動分析がなされることが一般的だった。しかし、現在は属性に加えて多量のログデータを活用し、行動予測へとつなげているという。サイエンステクノロジーを含め、データから最善の結果を得るための手だてやノウハウを持っていること、それがHPの強みだ。
「従来の予測やマーケティングは“地図”のようなもので、スタートから最終地点までを計画していきました。『HP Digital Marketing Hub』が実現するものは、まさにGPSによるカーナビです。渋滞情報など顧客と顧客を取り巻く環境をタイムリーに理解・認識しながら、リアルタイムで最適なルートを探して進む。私たちはこのようなビジョンを持っています」(ジョイナー氏)
「カスタマーエクスペリエンス」を最高のものにするためには、チャネルを“ピンボール”のように渡り歩く「カスタマージャーニー」を最適化する必要がある。そのために、HPは先ほど触れたような、仮説をスピーディにテストできるツールや、マルチチャネルでの一貫性を担保するツールなどを用意している。そして、最も重要なことが、あらゆるものが「HP Digital Marketing Hub」上に全社的な“デジタル資産“として統合されることだ。
「かつて、様々なITツールが乱立し、その後プラットフォームの重要性が叫ばれるようになりましたが、それと全く同じことです。情報やコミュニケーションに一貫性が求められるのであれば、あらゆるチャネルのものが調和し、機能することが必要です。『HP Digital Marketing Hub』ならば、そのために必要な業務やデータをスムーズに連携させ、統合プラットフォームとして構築することが可能です」(メノン氏)
顧客に「カスタマーエクスペリエンス」を“継続して”提供することも重要なポイントだと、メノン氏は指摘する。
「これまでは『獲得までに98%、獲得後は2%』といわれ、顧客獲得に大きな予算がとられていました。それを、顧客化の施策へと予算をスライドすることで、『カスタマーエクスペリエンス』が向上し、コンバージョン率もLTV(Life Time Value)も上がると考えています。高収益体質へと成長していけるわけです。HPのポートフォリオはそうした“継続性”も意図して設計されています」(メノン氏)
それでは、どのようにHPのソリューション群が「カスタマーエクスペリエンス」を実現していくのだろうか。また、どのように活用すれば、より一層の向上効果を期待できるのだろうか。最後に、国内外のユーザー動向を聞いた。
ニコンが進める、カスタマーエクスペリエンス向上施策とは?
日本でもすでに、HPとタッグを組んだ、カスタマーエクスペリエンスの向上施策がはじまっています。
その例となるのが光学機器メーカー ニコンです。同社の米国ケーススタディ資料を公開中!
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