ニールセンが発表したレポート『新商品購入に関するグローバル調査』によると、東南アジアの消費者は新商品開発に力を入れるブランドを好む傾向が強く、世界の消費者と比べても新商品をより積極的に試していることが明らかになった。
東南アジアでは4人に3人が新商品を購入
調査によると、新興市場の消費者ほど新商品を試したい意向が強く、実際に「新商品を購入している」と答える人の割合も高くなっている。東南アジアでは4人中3人(73%)が、「前回日用品の買い物をした際に新商品を購入した」と答えている。これは世界平均の57%を16ポイント上回る。
さらに、「新商品が発売されると嬉しい」と感じる人は73%(世界平均62%)、「画期的な新商品にはより高い金額を払っても良い」とする人は56%(同44%)、「自分は新商品を率先して試すほうだ」と答える人は50%(同39%)と、いずれも世界平均を大きく超えていることがわかった。
新商品関連の情報収集にテレビ広告が大きな役割
東南アジアではほぼ5人に1人(19%)が新商品情報の入手手段としてテレビを最もよく利用していることがわかった。さらに、上位5位までに選ぶ人は57%にのぼる。友人や家族の薦めやインターネットもまた、新商品を試す際に大きな影響力を持つ情報源であり、友人・家族からの情報は55%が、インターネット検索は42%が、最もよく利用する情報源の上位5位以内に挙げている。
新商品を試す動機、世界では「価格の安さ」/東南アジアでは「利便性」
東南アジアの消費者が新商品を試す最大の動機は「利便性」であり、次いで「現在使用している製品と比べた価格の安さ」、「家族みんなにふさわしい製品であること」が明らかになった。一方、世界全体の傾向に目を向けると、購入動機の第1位は「価格の安さ」で、これに「知人からの薦め」と「利便性」が続く。
また、今後の新商品開発へ期待することとしては「価格の安さ」、「利便性」、「健康・環境によいこと」が挙げられた。
同調査について、ニールセン 東南アジア・北アジア・太平洋地域イノベーション(新商品開発)部門責任者のヨハン・ブランケン氏は調査について、「東南アジアの消費者は新商品を好む傾向がとりわけ強く、より良い商品を求めています。膨大な数の商品が並ぶ店頭で生き残るには、新商品の情報を最も効果的に伝える方法の見極めが欠かせません」と見解を述べている。
【グローバル調査について】
同調査結果は、60の国と地域の消費者を対象に実施されたインターネットによるアンケートに基づいたもの。回答者はインターネットユーザーに限られ、総人口が反映されるものではない。新興市場のインターネット普及率はまだ上昇を続けている段階であり、利用者は対象国の人口全体に比べると比較的豊かで若い世代が多いことが特徴。
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