Optimizely Personalizationの4つの機能
1.データ統合(connect data)
データ統合では、Optimizelyが収集するタグ経由の行動ログ、企業が保有するファーストパーティデータ、また各種サードパーティデータから集まったデータ群をつなげ、パーソナライゼーションのためのセグメントデータとして利用できる。
2.オーディエンスの発見(Discover audiences)
オーディエンスの発見においては、収集・統合したデータをもとに、ユーザーの状況を可視化するインターフェイスが提供される。各セグメントの行動・活動状況やどれくらいのユーザーが存在するかをチェックすることができ、パーソナライズ対象としたいユーザーのセグメントをセットすることが可能。
さらにマシーンラーニングの機能を搭載し、パーソナライズすべきセグメントを自動的にレコメンドしてくれるRecommend Audiencesも用意され、マーケターに気づきを与えるとのこと。
3.エクスペリエンス最適化(Optimize experiences)
エクスペリエンス最適化は、本製品の中心部といえる。選択したユーザーセグメントに対して、パーソナライズ表示のセッティングを行う。セッティングのフローは次のとおり。
- ユーザーのセグメントをセット(複数セット可能)
- パーソナライズ対象のページをセット(複数ページの選択可能)
- ビジュアルエディター上で変化させる箇所をGUI操作で簡単に変更可能
- 管理画面上でパーソナライズをスタート!
特にパーソナル表示設定がビジュアルエディターを通じてとても簡単に行えるのが特長だ。これまでのパーソナライズツールに比べ物にならないシームレスさやスケールの大きさを感じざるをえない。
なお、パーソナライズのコンテンツバリエーション設定は、デスクトップおよびスマホそれぞれの画面サイズに対応させることができる。ビジュアルエディター上で、レスポンシブデザインに対応することができ、画面解像度のスライダーによって各サイズのディバイス表示の確認および設定も可能だ。
4.成果の計測・理解(Understand impact)
成果の計測・理解においては、パーソナライズ表示をしたセグメントユーザーごとの成果計測を行う。各セグメントにて、非パーソナライズ状態とパーソナライズ状態の差をリフト率によって評価。コンバージョンのアップ率や設定によってもたらした金銭的なインパクトの上昇率も測ることができる。
なお、本パーソナライゼーションツールでは動的なページにも対応。リアルタイム性も確保されており、例えばファッションEコマースサイトで「バック商品を閲覧した後にトップページに戻ると、バックの画像がメインに表示されている」などの即時パーソナライズのデモも行われた。
さらに、今後早々にスマホアプリにも対応予定とのこと。ウェブ用のタグおよびアプリ用のSDKは既存のA/Bテスト用Optimizelyタグ・SDKと共有することができるので、既にOptimizelyを利用しているサイトにおけるタグの追加やSDKの追加は不要となる。
A/Bテスト専業サプライヤーとして認知されていたOptimizelyが、大きく舵を切り第二の製品をローンチしたことは、各国のマーケターに驚きを与えた。Optimizelyは今後A/Bテストの枠を超え、保有する技術・顧客・パートナーの資産をフル活用し、ユーザーエクスペリエンス全体を最適化するプラットフォーマーとしての道を歩んでいくのだろう。
Optimizely Personalizationのベータテスト申請はこちらから行える。申請制となるが、いち早く操作をしたい方には早めに登録することをおすすめしたい。(筆者は早速登録済みだ)