プランニングの要は「ターゲットインサイトの抽出」
こんにちは、日山です。ひっそりとWebプロモーションのプランナーをやっています。これまでD2Cスマイルにて、「おもしろいアイディアには必ず明確なターゲットイメージが設定されている」、「30代男性レベルのターゲットイメージにはこれっぽっちも価値はない」といった、主観的意見(と少しの皮肉)を詰め込んだ記事を書いてきました。
ありがたいことに多くの方々から「わかりやすい」や「おもしろい」という反響をいただいたので、今回のMarkeZine掲載でもスタイルは変えず書いていきます。
私は以前、抽象的なざっくりとしたターゲットイメージを、プロモーションプランニングで求められるターゲットイメージへとレベルを引き上げるためのターゲットイメージ設定メソッド「超簡単!ササッとターゲット分類法」について説明したことがあります。
突然ですが問題です。こちらをご覧ください。
答えがNOであることは明らかです。では、「30代男性」というふわりしたターゲットから、具体的なターゲットを形づくるためにはどうすればいいでしょうか。ここで活きてくるのが、「超簡単!ササッとターゲット分類法」というわけです。この分類法を超簡単にササッとご紹介すると次のようなものです。- ざっくりとしたターゲットイメージ(ex.30代男性)と商品(ex.缶コーヒー)の「接点(ex.缶コーヒーを飲む)」を洗い出す。
- 「接点」を頻度別(高頻度~低頻度)に分類後、狙う市場はブルーオーシャン or レッドオーシャンか(1)、ターゲット求めるものは質 or 量か(2)を決定する。
- (1)(2)の決定事項をもとに、頻度別に分類された「接点」からアプローチすべきターゲットイメージに優先順位をつける。
特に、「接点」を頻度別に分類する作業は、ターゲットイメージ設定後に行う、ターゲットインサイトを抽出するフェーズですごく重要になってくるので要チェック! です(もう少しちゃんと知りたい方はコチラで詳しく説明しているので、読んでみてください)。
今回は、このプロモーションプランニングのファーストステップである、ターゲットイメージをクリアすると立ちはだかる、「ターゲットインサイトの抽出」の効果的な実行方法をご紹介したいと思います。
ターゲットインサイトの抽出は、プロモーションプランニングを進めていくうえで、アイディアの核をつくるための重要なステップ。ターゲットインサイト抽出を中途半端に進めたり、抽出フェーズを飛ばしてアイディア出しを進めたりしてしまうと、ターゲットにアイディアが全くささらない、世間で一切話題にならないなど、かなり痛い目に合うことは目に見えているので、ターゲットインサイトの抽出フェーズでは絶対に力を抜かないでください。
ところで、ターゲットインサイトって何?
ターゲットインサイトの抽出方法について説明する前に、そもそも“インサイト”って何? という方のために、はじめに“インサイト”とは何かについて触れておきます。
一般的に知られている“インサイト”という言葉は、「コンシューマー(消費者)・インサイト」を指します。この言葉を具体的なワードに分解すると、「生活者(≒消費者)が生まれてから現在に至るまでに得てきた経験や、生活者を取り巻く社会、環境によって形成されていく、コンシューマー(消費者)としての行動背景(行動を起こすキッカケ)」になります。
つまり、『Aという「事象」で生活者(≒消費者)の「インサイト(行動を起こすキッカケ)」をシゲキすることができれば、生活者は行動を起こす』という公式が成り立つのです。
今回説明する“ターゲットインサイト”とは、「超簡単!ササッとターゲット分類法」によって選定されたメインターゲットの「コンシューマー(消費者)としての行動背景(行動を起こすキッカケ)」となります。
この連載は?
本連載はマーケティングにおけるデジタル活用情報を伝えるウェブメディア、「D2Cスマイル」の記事を、MarkeZine向けに再編集した出張版です。出典元はこちらです。