“香り”を可視化してくれるのは“生の声”
――具体的には、どのような取り組みをされたのですか?
平田氏:まず、特設サイトから「プレミアムゴールデンカレー」をお試しいただくモニターを1万人募り、商品をお送りしました。そして実際に食べていただいた後の感想や、調理されたカレーの画像を投稿できる「カレー会議室」と銘打った共有の場を、投稿型コンテンツとして設けました。
新田氏:“香り”の魅力を伝えるには、お客さまご自身の声が、何よりの力になると考えたのです。メーカーからの声ではなく、実際に食べた方の飾らない“生の声”によって伝えていただくことが最も近道であり、効果的な方法ではないか、と。
平田氏:今回のキャンペーンは3月から8月までと、比較的長いスパンで実施しました。そのなかでモニター応募を2回に分けました。第1期は話題性喚起、第2期は応募数拡大の促進を狙っています。もちろん、商品が届いてから作って、味わっていただくまでの時間も考えて2回の応募を行った次第です。
また、モニターにお送りする商品パッケージにも、非常にこだわりました。キャッチコピー“黄金の香り”の通り、お手元に届く商品も黄金にしてインパクトを出しました。モニターの皆さんが驚かれるくらいにキラキラなんです(笑)。また、おいしく召し上がっていただく“カレー3か条”が書かれたパンフレットも同封しました。

モニターの投稿意欲を刺激した、黄金に輝くパッケージ
――何故そのような特徴的なパッケージにしたのでしょうか?
新田氏:こうした特別感を演出することで、モニターの方に「作ってみたい、食べてみたい」と感じていただけるのではないかと考えました。さらに「写真を撮りたい」といった気持ちも想起できたのではないかと思います。というのも、多くの方が感想の投稿をしてくださったのですが、画像投稿は任意にもかかわらず全体の約4割の方に画像を投稿していただけたのです。
また、モニターの方に限ったことではないのですが、特設サイトはもちろん、テレビコマーシャルでも店頭プロモーションでも、一貫して香りに特化したプロモーションを行うことで、「そこまで言うなら、自信の“香り”を味わってみようじゃないか」と、思っていただけたのではないかと思います。

平田氏:投稿いただいたお声から、気づきを得ることもできました。主婦の方は、お子さんや旦那さん、それぞれの好みを考えなければなりません。そこで、ちょっとスパイシーなカレーは敬遠されがちな面もあります。ですが「モニターになったのをきっかけに『プレミアムゴールデンカレー』を食べたところ、意外に子供も喜んで食べてくれた」という、投稿をいただきました。
スパイシーな香りであっても、お子さんにもおいしく召し上がっていただける。これは今後の開発に向けた、重要なヒントになったと思います。