SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

Googleアナリティクスではじめるサイト行動データの広告活用

Googleアナリティクスと広告連携の最新動向をチェック! AdWords&GA連携のすべて

「連携する」とはどういうことかを理解する

 ひと言でAdWords と Google アナリティクスとの連携といっても、何がどのように連携されて、結果として何が可能になるのか(何が見えるようになりどのような活用ができるのか)を網羅的に理解しておくことが重要です。そして、それを可能にするためにはどのような設定が必要なのかも含めて理解しておきましょう。

 ここで言うAdWordsとは、単にAdWords広告(検索キーワード広告)だけでなく、GDN、モバイルアプリ広告、YouTube広告も含みます。つまり連携の意味合いとしてはAdWordsアカウントとGoogle アナリティクスアカウントとの連携によって実現することと理解しておくのがいいでしょう。

AdWordsサーバーとGoogle アナリティクスサーバーが連携
AdWordsサーバーとGoogle アナリティクスサーバーが連携

連携の目的は何か?

 先にも述べたとおり、連携の主な目的はサイトオーディエンスデータの広告活用にあります。つまり、Google アナリティクスのデータを活用したAdWords広告運用の最適化です。連携のための設定によって、サイト内改善への活用の幅も増えますがここでは第一目的である広告活用に絞って解説していきます。

連携とは、シンプルに言えば

1、レポーティングデータの相互提供
2、Google アナリティクスデータによるリマーケティングリストのAdWordsへの提供

です。

 レポーティングデータの相互提供は、具体的には、AdWordsの画面へGoogle アナリティクスのデータがインポートされ表示されることであり、同様にGoogle アナリティクスの画面へAdWordsのデータがインポートされ表示されることです。リマーケティング広告の運用は、AdWordsの計測タグによってすでに行なっている方も多いと思いますが、Google アナリティクスで取得できるさまざまなデータを活用したセグメントによるリマーケティングリストの作成が可能になります。

よって連携を理解しすべてを使いこなすのに重要なのは、

・AdWords、Google アナリティクス両方のレポート/設定画面を知る必要がある。

ということです。AdWords画面側の設定によってAdWords側で変わる部分もありますが、より高度な活用をするためにはGoogle アナリティクス側の理解もする必要があります。今後はAdWords運用担当者であっても、Google アナリティクス画面を理解し使いこなしていくことが求められるでしょう。

連携内容
連携内容

レポートデータの連携について理解する

 先にも述べたとおり連携によって実現することの1つ目は、レポートデータの相互提供です。それぞれの内容は次の通りです。

Google アナリティクスからAdWordsへのデータの提供

・Google アナリティクスで計測している指標データ
 →AdWordsのキャンペーンレポート画面への指標追加表示

・Google アナリティクスで設定、集計した目標データ(コンバージョンデータ)
 →AdWordsのコンバージョン数へのデータ表示

AdWordsから→Google アナリティクスへのデータの提供

・Google広告ネットワークで取得しているユーザー属性/興味関心カテゴリの統計データ
 →Google アナリティクスレポートメニュー(ユーザー層分析)へのデータ表示

・AdWordsアカウント側のキャンペーン配信、計測データ
 →Google アナリティクスレポートメニュー(AdWords)へのデータ表示
 →Google アナリティクスレポートメニュー(マルチチャネル/アトリビューション)へのデータ表示

 まず、「Google アナリティクスアカウント→AdWordsアカウント」で可能になるAdWords側でのレポートデータの連携を見て行きます。連携によってAdWords側へインポート可能になるデータは、

・Google アナリティクス側で計測集計される4つの指標
・Google アナリティクス側で計測集計される目標(コンバージョン)データ

の2種類です。

Google アナリティクス側で計測集計される4つの指標

 具体的には、

・直帰率(サイト訪問後に1ページのみの閲覧で離脱をしたセッションの割合)
・セッションあたりの平均ページビュー数(1セッションあたりに閲覧した平均ページビュー数)
・平均滞在(セッション)時間(一セッションあたりの平均滞在時間)
・新規セッションの割合(サイトへの訪問が初回であったセッションの割合)

です。

Google アナリティクスからの指標データ
※クリックすると画像が拡大表示されます。

 数多あるGoogle アナリティクス指標の中で、この4つがインポートされる仕様になっているのには意味があると思います。キーワードやキャンペーン、広告グループごとのレポーティングにこれらGoogle アナリティクスの4つの指標を使って行なえる改善がまずは基本だからです。

 それぞれの指標データを活用し改善できることの代表的な例としては、

・直帰率 →T&D(広告タイトル&ディスクリプション)や広告クリエーティブとランディングページ(LP)との関連性を向上するこによるCVRの改善。

・セッションあたりの平均ページビュー数&平均滞在(セッション)時間 →キーワードや広告クリエーティブによってサイト訪問したユーザーとサイトコンテンツとの親和性(エンゲージメント)やユーザビリティの向上によるCVRの改善。

・新規セッションの割合 →同じラストクリックCPA効率による評価であっても、新規ユーザー獲得を軸(目的)としたキーワードやキャンペーン、広告グループの評価/運用を行なうことによって集客全体ボリュームの中での最適化を行なえる。

などが考えられますが、多くのAdWordsキャンペーンのレポーティングの中でこれらの指標を活用した分析や改善策が盛り込まれているものは、まだまだ少ないのではないかと思います。

 これまでの、キャンペーン、キーワード、広告グループごとのラストクリックCPAでの最適化だけでなく、直帰率を活用したキーワードとT&D、ランディングページ改善によるエンゲージメント指標(サイト滞在時間や平均ページビュー数)の改善。また、同様にキャンペーンやキーワード、広告グループごとのエンゲージメント指標の違いからランディングページやサイト内導線の改善ポイントを見出すこと。そして、新規率によって新規訪問者獲得に強いキーワードやT&D、広告クリエーティブの発見や開発など。キャンペーン全体の改善が行なえる、さまざまな取り組みへのヒントが多く得られると思いますのでぜひ活用してほしいと思います。

次のページ
Google アナリティクス側のレポートでのデータ連携

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
Googleアナリティクスではじめるサイト行動データの広告活用連載記事一覧

もっと読む

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2015/11/27 14:00 https://markezine.jp/article/detail/23410

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング