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大山忍のちょっと気になる海外マーケティング事情

第5回 A/Bテストで読み解くWebサイト最適化のツボ


覚えておくべき3つのポイント

 A/Bテストを実施するにあたり、覚えておいていただきたいポイントが3つあります。

  1. ツールは必要不可欠だが、全てを解決してはくれない 
    A/Bテストの結果を数値化するためには、なんらかのアクセス解析ツールが導入されていることが大前提です。また、前述したA/Bテストツールも、運用の負荷を軽減してくれるでしょう。しかし、これらのツールを入れたからといって、ツールが自動的になんらかの解決策を出してくれるわけではありません。そのツールを最大限活用するためには、何を変更すればより改善がみられるかといった仮説や、データの検証方法などのテスト設計がとても重要なのです。
  2. 目的とゴールが明確なテスト設計が成功の鍵 
    これはオンライン、オフライン関係なくマーケティング活動全般に共通して言われている事ですが、テストを行う際にはその目的とゴールの明確化が必要です。これを怠ってしまうと、折角のテスト結果もうまくその次のステップに生かされることなく、埋没してしまう可能性が大いにあります。WebのA/Bテストであれば、コンバージョン率UPや離脱率の減少、売上金額UPなど比較的ゴールを数値的指標で示すことができますが、ゴールは欲張らずにひとつに絞込みましょう。
  3. テストする変更箇所はできるだけ最小単位に
    A/Bテストを行う際は、変更箇所を最小限・最小単位に抑え、できるだけ比較している要素以外の要素を排除することがとても重要です。変更箇所が複数あってしまうと(例えばフォントのサイズとカラーなど)、どの変更が結果に影響を与えたのかを限定することができなくなるからです。この期間は、できるだけコンテンツの更新なども控えたほうがよいでしょう。

BtoBサイトのA/Bテスト事例:オムニチュア

 さて、ここまで簡単にA/Bテストの理論について述べてきましたが、なんとなくイメージできましたでしょうか?とはいっても、小難しいことをつらつら並べてしまうと、なかなか頭に入りませんよね。(私はいつもそうなのですが。)

 最近仕事でお世話になっているアクセス解析の先駆的企業オムニチュアで、米国本社で最近採用されたオンラインマーケティング・ディレクターが、着任後3ヶ月で自社サイトの最適化でリード獲得効果を飛躍的に向上させたとのお話を伺いました。その具体的なABテスト手法と結果が、レポートとしてまとめられたものを拝見させていただいたところ、とても良い事例だったのでオムニチュアさんにお願いし、BtoBの成功事例としてご紹介させていただくことにしました。

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3つのテストパターン

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この記事の著者

大山 忍(オオヤマ シノブ)

米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併し、アフィリエイトシステムの開発企画やマーケティングマネージャーを務める。

2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベストプラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/09/29 15:46 https://markezine.jp/article/detail/241

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