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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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イベントレポート

モバイルファーストに加えビデオファーストへ 海外ソーシャルメディア活用最前線

計測とアトリビューションマネジメント

 最後に計測とアトリビューションです。Atlasのような、クロスデバイスも加味した計測ソリューションが登場したものの、前述の動画コンテンツのように、ソーシャルメディアが絡むアトリビューション分析に対して、確かな答えを得ることは難しく、特に課題が多いようです。

 そのため、デバイスやチャネルをまたいだアトリビューション分析と向き合い、各キャンペーンやコンテンツの評価と分析へのひたむきなアプローチが強く提唱されていました。

 アトリビューション分析の具体的な対策として多く提示されていたのは、最終ゴールまでの道筋を細かく設定する、いわゆるマイクロコンバージョンの設定・計測とマルチチャネルでの評価でした。

 これが意味することは、アクションがされやすくデータボリュームがより大きい複数のマイクロコンバージョンデータを積極的に利用し、最終ゴールまでの道筋を可視化するアトリビューション分析に繋げていくことです。

 そのために、Google アナリティクスを代表とするサードパーティの計測ツールによるアトリビューション分析で、意思決定に活用できる細かい粒度のソーシャルデータを、セグメントし評価していくメソッドが提示されていました。

 さらに、Google アナリティクスのUser ID機能を活用したクロスデバイスでのログインセッションの捕捉や、Facebook広告アカウントにて確認できるクロスデバイスのコンバージョンデータ取得についても紹介されていました。

 広告アカウントの単独データや、ツールでのラストクリックのみの評価ではなく、データを複合的に活用したアトリビューション分析を行い、適切な評価と次なるアクションへの早い意思決定に繋げていけることが理想と言えるでしょう。

ソーシャルメディア活用はまだ黎明期

 カスタマージャーニーやブランディングも見据えてのソーシャルメディア運用は、マーケティング施策の一つとして注力すべきであったとしても、運用スキルのある人員の確保や自社内での理解促進は、日本においても相変わらずの課題です。

 一方、経産省発表の「企業のソーシャルメディア活用に関する調査報告書」などの事例浸透によるソーシャルメディア活用ビジネスの増加、Facebookプラットフォームのインフラ化もあり、必要性は今後日本でも増えていくと考えられます。

 まずは個々のソーシャルメディアごとに、ビジネスのベストプラクティス醸成に取り組み、そこから生み出される価値と、ファンの声に喜びを感じられるようになることが先決でしょう。

 海外のソーシャルメディア活用の最新状況や戦術を学べ、熱意のある参加者だけでなくLarry Kim氏などの実力者ともコミュニケーションを取ることができた本カンファレンスは、非常に良い刺激をもらえる実りある場となりました。

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この記事の著者

鈴木 雄翔(スズキ ユウカ)

株式会社Viibar マーケティング事業部マネージャー 広告プランナー

これまで運用型広告を軸としてデジタルマーケティングの設計やオペレーションに従事。前職のアナグラム株式会社では多様なビジネスの課題解決や成果追求を行う。3年間の在籍後、動画によるコミュニケーションや広告クリエイティブの可能性を突き詰め...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/07/28 17:00 https://markezine.jp/article/detail/24809

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