データがなくても、ロジックを駆使して適切なレコメンドを出す
「ECカレント」がレコメンドエンジン導入を成功させた秘訣は何か。三名に聞いた。出張氏は企業とエンドユーザー、双方の立場で考えることが必要だという。「“この商品を強く出したい”というご要望は頻繁にいただきます。ですが、それはエンドユーザーから見ると違和感がある場合も多い。そのときに、それは効果がないから止めた方がいいですよ、とハッキリ申し上げて、その代わりご納得いただけるような代替案を必ずご提案しています」(出張氏)
井料氏と津川氏はクライアント側として、事前に課題を整理しておくことが重要だと見解を述べる。特に、今回は以前導入していたレコメンドエンジンから浮かび上がった問題点を洗い出し、最初に相談していたという。「今回特にポイントとなっていたのが、データ量をカバーするためのロジックをどうするかです。この点を事前にご相談することで、当サイト独自のやり方・「ECカレント」に適したレコメンドを実現できています」(井料氏)
精度をさらに上げて、流行の人工知能を超える人工知能へ
今後もさらに機能を追加して様々な施策を打っていきたい、と井料氏と津川氏。広い視野での展開を考えているという。一方、出張氏も「私の技術的野心をぶつけていきたい」と意欲を見せる。
「人工知能という言葉が流行していますが、当社は以前から既にそういった技術を人工知能という言葉を使わずに活用しています。いわゆる人工知能によるレコメンドを超えた、もっと高レベルのレコメンドを加味した機能を、「ECカレント」さんとチャレンジしていければ」(出張氏)
強いチームワークでレコメンドのチューニングを進めるストリームとゼロスタート。今後、どのような展開を見せるのか注目したい。