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競争優位だけではもう売れない!「マーケティングセオリー」のワナ

「もう機能で差別化できないから、イメージで訴求」と考えていませんか? 顧客視点での「知覚品質」向上を


顧客接点が多い今、知覚品質を高めるチャンス

 記事の冒頭に述べた機能的優位性、情緒的なイメージはもちろん大事ですし、それを無視しろと申し上げるつもりは毛頭ありません。ただ一番重要なのは、機能であろうが、情緒であろうが「今のお客様がその商品を買っている本当の理由は何なのか?」を冷静に見極め、そのポイントを、まだお客さんになっていない方がピンとくるような「高い知覚品質」で伝えることではないでしょうか。

 以前のように、秒数・スペースに限りのあるマス広告に頼っていた時代ではそのようなストーリー発信は難しいかもしれません。しかし、PRや動画など、より情報量の多いメッセージを流すことができる今ならば、「青缶」のように知覚品質を高めるストーリーを展開するチャンスが拡がっているのです。

「本当にマーケティングで効果的なことは何か」追求し続けましょう

 さて、本連載は今回で最終回です。これまで5回に渡って、今までの常識・先入観にとらわれない、あくまで「顧客第一」「カスタマーセントリック」な視点での消費者インサイトの掴み方、戦略への活用の仕方について述べてきました。私自身、普段の業務で「お客様が求めていること」「お客様が聞きたいこと」が掴みきれず、四苦八苦することは日常茶飯事。だからこそ「お客様に受け入れられた=売れた」瞬間の喜びは格別です。

 私がマーケティング業界に身をおいて四半世紀になりますが、未だに「消費者はこう考えるのか」という発見に、日々驚かされ続けています。今後も「本当にマーケティングで効果的なことは何か」追求し続け、そこで得た示唆を、また皆様にご共有できたらと思います。それでは、またどこかでお目にかかりましょう。

カスタマーセントリックを詳しく知りたい方は……

 本連載でも触れている戦略論「カスタマーセントリック」について解説した書籍『カスタマーセントリック思考-真の課題発見が市場をつくる-』が刊行されました。いかに顧客視点によって“本当の課題”を発見し、“売れるマーケティング・ストーリー”をつくるかについて、詳説しています。ぜひ、読んでみてください。詳しくはこちらから

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この記事の著者

三宅 隆之(ミヤケ タカユキ)

 株式会社インテグレート執行役員 消費者行動アナリスト/プランニングディレクター
 大手広告会社に17年間勤務後、2008年株式会社インテグレート入社。食品、衣料品、化粧品、自動車等多くの商材に関する消費者行動分析~統合マーケティング戦略立案・実施を行い、クライアントが抱える様々な課題の解決を行う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/01/10 14:36 https://markezine.jp/article/detail/25151

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