MERYが仕掛けるマルチチャネル戦略
MERYも実は、マルチチャネルでコンテンツを届ける戦略を着々と進めています。最初は、女性がプライベートな時間に見てしまうキュレーションメディアとしてWeb上での接点を増やしていくことに集中して取り組みました。女性がヘアスタイル、ファッションや恋愛へのお悩みを検索した際に、検索からユーザーが良質なコンテンツにたどり着けるように、共感性の高いコンテンツ編成とSEOを強化しました。その後、ユーザーが定着してからアプリをリリースしました。結果、スマートフォンからアクセスの流入は大きく確保することに成功しました。

次に、スマートフォン以外のチャネルにおける接点を強化するため、トレンドや憧れ感をより強くけん引する役割を担う雑誌を発行しました。MERYには、すでにアクティブなユーザーがいるので、雑誌に関しても読者がスライドする形で最低限のリーチは確保できるとは思っていましたが、2号連続でAmazonの予約1位を獲得することができ、読者から予想以上の反響があったので、継続的に発行することにしました。
コンテンツの話ではないので余談になるかもしれませんが、MERY内での検索回数も年々増加しています。特にアプリリリース後からその傾向が見られるようになりました。若い女性はGoogleなどで自分の悩みを検索するより、MERY内の検索窓で検索するユーザーが増えてきています。
このように、チャネル別、状況別でコンテンツへの接触時間を増加させていくことでより多くのユーザーに信頼されるサービスに成長させていくことができます。
コンテンツに求められるのは共感性の高さと実践しやすさ
スマートフォン中心の生活にシフトすると、普段は5個から10個までのアプリを起動し、その中で多くのコンテンツと接触することで時間を消費しています。スマートフォンをいじっているときは、基本的にソーシャルゲームやSNSなど人と繫がるサービスと接していない場合、「自分と向き合っている時間」になります。結果、個人が「今」知りたいコンテンツを取得する傾向にあります。
MERYのWebサイトやアプリに求められるコンテンツも、基本的には自分と同じ目線で語られ、共感性の高く、すぐに実践できる「明日、自分がかわいくなれそうな」コンテンツが人気の高い傾向にあります。
SNSについては、自分の周りと繫がる時間になるので、そのコミュニティに属する人達との関係性、つまりコミュニティの空気に合わせることが、ユーザーにとっては重要かと思います。そのため、代表的なSNSであるTwitter、Facebook、Instagramでは、コミュニティに違いがあり、閲覧されるコンテンツも異なります。
