5年で約4倍になった、20代女性のスマートフォン接触時間
MERYは、女性向けのキュレーションプラットフォームです。現在、月間約4億PV、月間UU2,000万、アプリDL数500万、Twitterフォロワー約15万、Facebookファン約17万、Instagramフォロワー74万にまで成長しました。サービスを開始したのは2013年4月ですので、約3年半で多くの支持を頂いています。この度本連載を機会に、弊社なりに様々な分析を行い日々改善してきた独自のノウハウを、コンテンツの話を中心に皆様にお伝えしたいと思います。
20代女性の情報の取り方が、スマートフォンの出現で大きく変わってきているように思えます。博報堂が毎年実施しているメディア定点調査によると、まだスマートフォンの黎明期であった2010年、モバイルの1週間あたりの平均接触時間を見ると、20代女性は総メディア接触時間の約16%にあたる59.1分でした。しかし2015年段階では総メディア接触時間の約44%にあたる200.2分、なんと約4倍にまで増加しています。つまり5年間で情報を取得するチャネルが大きくスマートフォン中心に移行したことがわかります。
ここで伝えたい重要なことは、「女性の心をつかむにはスマートフォンが大事!」ということではなく、ビジネスとして、メディアとして、多くの女性にコンテンツを届け、スケールさせるには今までのマーケティングの仕方では女性にうまく情報が届けにくくなったということなのです。
複数チャネルに最適なコンテンツを
ご存知の通り、スマートフォンはこのデバイス一つ、指一つで様々なコンテンツにアクセスできます。わからないことがあれば検索、通勤や通学の際についついやってしまうソーシャルゲーム、世間の情報を知るためにはニュース。いつでもどこでも時間があれば見てしまうTwitter、Facebook、InstagramなどのSNS。寝る前やお昼どきなど自分のプライベート時間に主に見てしまうキュレーションメディアなど、自分の時間やシチュエーションによって、取得するコンテンツを器用に使い分けています。
では単純に接触時間が長いからスマートフォンばかりに目を向ければ良いかと言えばそうではありません。前述の博報堂の調査を参考にするならば、スマートフォンやPC以外のデバイスへの接触時間は約40%存在しています。
つまり、ユーザーとの接触時間を多くするためには、この40%を放置するわけにはいきません。例えば、女性ファッション誌は昨今、売上の減少が囁かれているようですが、カルチャーを作り出す力がまだあると考えています。ですので、チャネルを限定することなく、チャネルに最適化したコンテンツをユーザーに届けることが、これまで以上に求められていると考えています。