Twitter×WPPのトップ対談が実現
DMEXCOとは「Digital Marketing Exposition & Conference」の略称で、今年で8回目を迎えるヨーロッパ最大級のデジタルマーケティングカンファレンス。今回はその2日目の模様からレポートする(1日目の模様はこちら)。
2日目は、TwitterのCEOであるジャック・ドーシー氏と、WPPのCEOであるマーチン・ソレル氏による40分間のオープニングトークから始まった。
WPPは世界第1位の広告代理店グループ。グループ傘下には、ジェイ・ウォルター・トンプソンやオグルヴィ・アンド・メイザー、ヤング・アンド・ビルカム、調査会社のカンターリテールなどが入っている。
冒頭に、急きょドーシー氏が会場に来ることができなくなり、ビデオ会議になった経緯の説明。アメリカの現地時間では夜中の1時、その中でビデオ画面に映るドーシー氏に、ソレル氏が「パジャマ姿なのかい?」と場を和らげる冗談からスタートした。
対談の最中では、Twitterの最新の取り組みが語られた。まず、NFLと契約するなどコンテンツの権利を得ることで、ライブストリーミングを強化していくという。「今後配信とユーザーのツイートの組み合わせは盛り上がっていくはず」とドーシー氏は語った。さらに、スマートフォンに対応した新たな広告メニューの開発に投資していることも明らかになった。
Twitterがライブ配信に注力する理由
では、Twitterはなぜこれらの取り組みに力を入れているのだろうか。ドーシー氏は、同社の歴史とともに解説した。
同社では2016年はじめに、Twitterは世界中のニュースを伝えるものと定義した。様々な人が意見を出せる、そして約10億の利用者が最速で世界にアクセスできるプラットフォームであることを目指している。
その中で、スポーツのライブ中継やニュースなどを提供することで、Twitterユーザーのパーソナルな体験と結びつけて意見を発信してもらう。これがライブストリーミングを強化していく狙いのようだ。
また、ソレル氏は「CEOや大統領候補にTwitterの使い方をアドバイスするとしたらどうか?」という質問をした。それに対しドーシー氏は、以下のように回答した。
「自分の言葉で語ることが大事。イーロン・マスクはいい事例だ。自分のやっている事業が本当に好きで、自らの言葉で語っている。ジェフ・ベゾスもそうだ。ニュースは早く伝えることが大事だが、正確さは保てない。それはあとで修正できるようにすればいい」(ドーシー氏)