SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

モバイル時代のCRM

モバイル時代を制する、「最高のUX」実現の条件

 モバイルを中心としたCRMをメール、LINE、SNS、アプリとチャネル別で考えてきた本連載も最終回となりました。今回は、各チャネルを組み合わせたマーケティング戦略の策定と実行に求められることを解説します。

目指すべきは最高のユーザー体験

 モバイル時代のCRMと題し、顧客と常にともにあるモバイル向けのコミュニケーション方法をメールやLINE、SNS、アプリなどチャネル別に解説してきた本連載(過去の連載はこちら)。最終回となる今回は、これらを組み合わせたマーケティング戦略の策定と実行について考えます。

 コミュニケーションのデジタル化によって、顧客接点は増加し複雑に絡み合うようになりました。くわえて、ブラウザでの検索以外にもSNSでの情報収集など調べる手段が多様化しており、商品やサービスを選定する視点はより多角的になってきています。

 このような背景をふまえ、私はブランドプロモーションとCSR、セールスプロモーション、CRM全ての顧客接点を通じて得られる体験「ユーザーエクスペリエンス」(以下、UX)を考えることが最も重要になると考えています。

 デジタルを活用することで、様々な体験を創出することができます。現在注目されているAR、VR、AIといった技術で今まででは考えられなかった体験はもちろん、ターゲティングやマッチング技術の進化でより個人にあった体験の提供が可能になりました。そして肝となるのは、多くの選択肢の中から、どういった体験をユーザーに提供するのか取捨選択し、データや情報をどのように連携して伝えていくかを考えることなのです。

どこまで考えるのがUXなのか

 昨今、UXの重要性は様々なところで問われていますが、そもそもUXとは何なのでしょう。あいまいな使い方をされることも多いキーワードですので、今回は日常のよくあるシーンを例に説明します。

 突然ですが、もうすぐクリスマス、皆さんはいつまでサンタさんがいると信じていたでしょうか。今もいると信じている方、この質問は忘れてください(笑)。

 さて、ここでは子供が欲しかったおもちゃをクリスマスに手に入れるシーンをもとに解説します。まず、子供にとってこの時の最高のUXとは何でしょうか?

 きっと、単に欲しかったおもちゃを手に入れたということではなく、「サンタさんが寝ている間に欲しかったおもちゃをプレゼントしてくれた」と感じてもらうことが重要だと思います。

 子供がこの最高のUXを体験するためには、クリスマスの飾りつけをしたり、クリスマスソングを歌ったりといった事前体験をしておく必要があります。親も、「いい子にしていないと、サンタさんが来てくれないよ」とサンタさんがいることを伝えておくべきでしょう。そして、サンタさんが来てくれたことを一緒に喜んであげるといった、事後の共感による満足度向上が何よりも重要です。

クリスマスにおける子供のUXと親のUX向上活動:クリックで拡大

 つまり、UXとは事前事後含めた全ての体験を指し、その全てを作り上げる活動がマーケターには求められています

 では、今回の例に出てきた親は来年どうすべきでしょうか。例えば、子供が思っていたよりも遅くまで起きている可能性を想定して、サンタの衣装を着て直接渡すといったプランも考えられますね。このように、変化を踏まえてPDCAを回すことも、UXを高めていく上では大事になります。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
UXの最適化に活用できる2つのツール

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
モバイル時代のCRM連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

伴 大二郎(バン ダイジロウ)

株式会社ヤプリ エグゼクティブスペシャリスト/株式会社顧客時間 プロジェクトマネージャー

小売業界においてCRMの重要性に着目。一貫してデータ活用の戦略立案やサービス開発に従事した後、2011年にオプト入社。
マーケティングコンサルタントを経て、 2015年よりマーケティング事業部部長として事業拡大に向けた組織作...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2016/12/21 09:00 https://markezine.jp/article/detail/25768

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング