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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

アトリビューション分析で正しい広告評価を ~日本の現状と米国最新事例まで~

成果の定量的な分析に、アトリビューション分析は必須~導入に必要な7つのTipsを紹介

5.責任転嫁をしない

 組織がアトリビューション分析を取り入れることで得られるべき最大の成果は、顧客を理解し、収益に良い影響を及ぼす手法が実践できるようになることでしょう。この成果を導き出すには、責任転嫁をしない組織を作ることが重要になります。

 具体的には、組織の中で責任者を明確にし、その人物に当事者意識を持たせる。その上で、ベストプラクティスを実践していけるよう、組織全体が1つのチームとなって協力していく。さらに、経営幹部が協力し、アトリビューション分析を活用していくための時間を確保し、サポートをすることも必要です。

 このように、手法の変更によって多額の利益が生じる可能性があること、そして活用する目的やゴールを組織全体で共有することにより、責任転嫁をしない組織が実現するのです。

6.プロジェクトの主導権を握りつつ、ベンダーのサポートも得る

 アトリビューションを活用したプロジェクトを成功させる上で、ベンダーのサービスとサポートの質も重要な要素の一つです。地に足のついた組織体制を持ち、マーケティングチームの手足のごとく企業に貢献してくれるベンダーを探しましょう。もちろん、ベンダーにプロジェクトの主導権を握られない、もしくは丸投げしないようにしてくださいね。

7.費用対効果の確認は怠らずに

 アトリビューション分析自体の費用対効果を見極めるのは非常に難しいです。分析費用も、ビジネスの規模や範囲、あるいは段階的なアプローチをきちんと取れているかによっても変わってきます。

 しかしどのような方法であれ、アトリビューション分析に対する投資は賢い投資としてみなされるべきです。マーケティングに毎年10億円以上を費やす企業が、その予算の3%から5%をマーケティングそのものには使わず、予算を有効活用する方法を考えるために使っている……というような話もあります。リターンを期待するための予算であることを意識すれば、自ずとそのスケールは決まってくるかと思います。

テクノロジーの知識と心構えと組織作りを

 アトリビューション分析のように、マーケティング活動の成果を定量的に分析する手法は、今後あらゆる企業にとって必須になります。その際には、本コラムの第一、二回でご紹介したようなテクノロジーの基礎知識に加えて、今回ご紹介したような、最新のマーケティング手法を取り入れる際の心構えや組織作りが重要になってきます。今こそ新しいマーケティング手法を取り入れるプロセスの波に乗ってみてはいかがでしょうか。

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この記事の著者

Alex Timbs(アレックス ティムブス )

 AOL International データ&アトリビューション統括責任者:AOLのDMPおよびサードパーティデータ連携、MTAプラットフォーム「Convetro」のビジネスなど、AOLがグローバルで展開するデータ戦略事業の統括責任者。現職以前はAOLのプログラマティック、モバイル、クロススクリーン、プレミアムフォ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/02/21 09:00 https://markezine.jp/article/detail/25975

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