一歩先の広報は“真似“から始める

Webメディアの特徴から、効果的なプレスリリースの内容をおさらいしてみます。
Webメディアに効果的なプレスリリースの条件
- 取材なしに記事にするために必要な情報が揃っている
- プレスリリースタイトルの冒頭10~20文字が命
上記二つは、Webメディアに掲載されるために必ずクリアしなければいけない“最低条件”です。記事獲得の確度を高めるためには、さらに個別にメディアを把握していくことが必要です。
昨今、各メディアはオリジナリティを出そうとして、掲載する記事のコンセプト・テーマを細分化していっています。
メディアごとの違いを把握することで、当てずっぽうではなく目的をもったプレスリリース配信を行うことができます。狙うメディアについては以下のようなことを知っておいた方がよいでしょう。
メディアについて知っておくべき三つのこと
- 読者層…どんな読者に向けて記事を書いているのか
- テーマ…どんなテーマの記事を書くか(商品単体紹介、市場情報etc……)
- 親和性のあるモノ・コト…記事中でよく使われる言葉(そのメディアが好きな言葉)
この三つのことを知っておけば、これまでのプレスリリースからどのようなことを改善しなければいけないかイメージを持てるはずです。自社の情報がそのメディアで記事になるべき理由をメディア側に説明できるようになれば、1人前の広報担当者と言えるでしょう。
各Webメディアの特徴を掴んで、記事になるイメージを持つことは非常に重要な広報担当者のスキルです。
しかし、広報担当者の中には忙しくて研究する時間なんて取れないということもあるでしょう。実は記事を獲得するための近道が存在します。それは、「競合他社の真似をする」ことです。
自社と同じ業界で、多くの記事を獲得している企業がないかリサーチをしましょう。ニュース記事の掲載調査を行う専門会社に、競合企業の記事掲載調査を依頼することも有効です。費用をかけられない場合は、Googleのニュース検索でも調べることができます。
つまり、まずは競合企業が記事掲載を獲得しているメディアをターゲットにするということです。そして、競合企業の記事をしっかりと読み込んで記事の構成要素を把握します。
次に競合企業のプレスリリースを見てみましょう。プレスリリースのどの部分がどのように記事に反映されているのかが見て取れます。プレスリリースの初級者は、競合企業のプレスリリースを自社の商材に置き換えながら真似たあとにオリジナリティを加えてみるのもよいでしょう。上級者になれば、競合のプレスリリースの中で不要な項目、補足するべき項目を記事との差異の中で見つけることができます。
真似をすることは悪いことではありません。
広報担当者のノウハウはブラックボックス化して、共有されることは多くありません。広報の先輩たちが行ってきた活動から学ぶことで、初級者でも自身のスキルを早くキャッチアップさせることが可能です。もちろん、文章の完全コピーはNGです。他社の広報活動を自社に置き換えて応用しましょう。
ポイント
- 「なぜ自社の情報が記事になるべきか」をメディア側に説明できるようになるべし
- 競合他社の真似は、記事獲得の有効手段