Twitterデータの分析から広告配信まで一気通貫
ツイートデータを活用したインサイト調査や、Twitter利用者への広告配信など、Twitterをビジネス向けに活用することは、マーケターにとって当然の選択肢だろう。では、Twitterを活用したデータ分析・調査から広告配信までを一気通貫する取り組みを実施したことがあるマーケターはどれだけいるだろうか?
インテリジェンスは、ツイートデータを分析することで「アルバイトを探したい」という思いが顕在化する前、潜在的にニーズを持ち合わせる人がツイートする傾向にある言葉を分析。割り出したキーワードを元にプロモツイートを配信することで、CPA70%改善、ブランドリフト200%といった高い成果を出したという。今回、その取り組みの詳細を紹介したい。
●Twitterデータビジネスとは?
広告と並ぶTwitterの主要な事業が、Gnipで展開しているデータビジネスだ。Twitterプラットフォームから創出される膨大なデータを、Gnip製品と呼ばれるAPIプロダクトに落とし込み、パートナー企業に提供する。そのパートナー企業経由で、クライアント企業のビジネスに活用されるというTwitter エコシステムと表現されるモデルだ。このパートナー企業の中で、コンサルティング力、ビジネスツール開発力などがトップレベルのわずかな企業を、オフィシャルパートナーとして認定しているという。今回、そのオフィシャルパートナーとして日本で最多の導入実績を上げるNTTデータが、Twitterの全量データを活用して、クライアントであるインテリジェンスのビジネスに貢献した。
“ニーズが発生するタイミング”を捉えて、競合に差をつけろ!
今回の取り組みは、2015年11月に、アルバイト情報サービス「an」の、BtoC向けデジタルマーケティング全般を担当する森氏が、“アルバイトのニーズが発生するタイミング”に何とかアプローチできないかと考え始めたのがきっかけだという。
2016年1月からTwitter Japanとディスカッションを重ね、6月にNTTデータと連携スタート。7〜8月にデータの調査を行い、9月に広告配信、施策後の調査用の配信を10月に行った。広告配信でのKPIは2つ、“配信におけるCPA”と“認知系の上部ファネルに向けた他の施策と比べたときの、ブランドリフト”だ。どちらも、今までより高いパフォーマンスを記録したという。
「私たちのターゲットは、アルバイト探しのニーズを持った人々です。普段はリスティング等の獲得系施策を展開し、上部ファネルに対してはCMやOOHを主に行っています。しかし、これらの取り組みは競合他社も同様に力を入れているため、どこか別の突破口が欲しかった。そこで思いついたのが、ニーズが発生するタイミングを捉え、メッセージを送ること。それができれば、どこよりも先に、まずは当社に出会っていただけると考えました」(森氏)