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賢いオトナは知らない?芸能界を変える、これからの人気者の生まれ方


インフルエンサーは自分でコントロールできる

菅野:僕の個人的な見解で言うと、芸能界2.0みたいなものがこれからあるのかなと思うんですね。従来のマスメディアと大手タレント事務所と広告会社の鉄のトライアングルみたいなものが、ソーシャルプラットフォームになり、VAZさんのようなマネジメント会社が出てきて、オーディエンスユーザーが直接つながっている。三角形の形がどんどん変わってきているなぁと。森さんはどう思いますか?

森:マネジメントする側とタレントとの力関係がフラットになっていく感じはしていますね。それと、マスメディアを活用して伸びるやり方よりもネットを使ったほうが安定的というところもある。

 その理由は、インフルエンサーは接触回数を自分でコントロールできるんですよ。結局見ている人は接触回数が多いとどんどん好きになっていくので。

菅野:単純接触効果ですよね。

森:そうです。それはすごく大きくて、マスメディアだと、もし自分がプロデューサーから嫌わて「この子旬じゃないな」と思われたらもう出演できない。一般ユーザーと接触する回数が減ってしまうじゃないですか。減った瞬間にオワコン感が出てしまう。

菅野:マスメディアで世間への露出をコントロールするのはタレント本人ではなく、テレビ局側や事務所側だということですね。それが今VAZさんの見ている世界では、インフルエンサー自身がコントロールできる。

森:そうです。だからトップかゼロかじゃなくて、中間的な趣味レベルでやる人もいるし、いろんなレベルを自分で選んで露出できる。そこは従来の芸能人との大きな違いだと思います。

インフルエンサー・マーケティングの落とし穴

菅野:次にマーケティング視点のお話を聞きたいんですが、今インフルエンサー・マーケティングってある意味バズワードになっていますよね。一方で、インフルエンサー・マーケティングは怪しいと思っている人もいると思うんですよ。それってなんでだと思いますか?

森:一つ目としてはその人がインフルエンサーを知らないから判断がしづらい。二つ目はインフルエンサーの使われ方が適切でない。たとえば企業が「バズ動画を作ります」って企画することあるじゃないですか。「これおもしろいからバズりますよね」って、あれはけっこう難しくて、一番危ないんですよ。一か八かの賭けみたいな。

 それに対してよくマーケティング会社はペイパブを買ってある程度担保しようとする、それと同じようにインフルエンサー起用を考えている人が多い。「インフルエンサーっていうのも起用しとけばある程度の再生回数いくでしょ」という感じですね。

 かつ、インフルエンサーだとペイパブよりも見ている層がオーガニックなので親しみもあるし、インフルエンサーに対する好意がそのまま企業に転化されるという利点もあると考えられる。

 それはうまくいけばその通りなんですけど、彼らへの好意がそのまま企業に転化するためには、彼女たちのストーリーにちゃんと乗っけないといけない難しさがあるんですよ。どうやって彼女たちのストーリーにはめていくかを考えて使わないと効果は出ないし、場合によっては逆に企業に悪いイメージが付くこともある。

菅野:元々彼ら彼女らがやっていることに企業側もなるべく沿っていかないといけないということですよね。とりあえず使っておけば、とペイパブと同じように数の担保のために使うだけでは結局うまくいかない。

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インフルエンサーの活かし方

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この記事の著者

ファイブ株式会社 菅野 圭介(カンノ ケイスケ)

2008年にGoogle Japanに新卒一期として入社。買収後のAdMobの日本オペレーションの立ち上げ、YouTube広告製品等のプロダクトマーケティング・収益化・ビデオクリエイティブエコシステムの拡大を担当。2014年にFIVEを設立。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/06/27 12:03 https://markezine.jp/article/detail/26193

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