広告主は、コマース・人材・不動産・旅行の4業種が中心
次に、データフィード広告はどのような業種の広告主が主であるのか。今回の調査では業種別の市場規模も推計・予測した。
コマース、人材、不動産、旅行の4業種は、ネット広告市場全体における主要業種でもあるが、データフィード広告の領域ではとりわけそのシェアは高まり、4業種合計で94%に及ぶと推測される。
大筋でこの特性が今後変わることはない一方で、電子書籍などのデジタルコンテンツ系の広告主による出稿が直近で増えているといわれており、今後更なる多様化が進むであろう。

(ビカム/デジタルインファクト調べ)
データフィード広告の流通の担い手は?
次に、データフィード広告の流通を担っている広告代理店サイドの状況はどうであろうか。お察しの通り、この領域はダイレクトレスポンス型クライアントを抱えるデジタル広告代理店の取り扱いが多い。
データフィード広告市場で、最大シェアのCriteoが導入している認定代理店制度(Criteo Certified Partners:スター代理店制度)に並ぶ、サイバーエージェント、オプト、アイレップ、トランスコスモス、セプテーニなどが、取扱高が多いという理解でほぼ間違いない。
デジタル広告代理店のデータフィード広告市場への注力もまた市場の成長とともに進んでいる。ビカムの セールス ディビジョン マネージャー 蠣原 侑也氏によると、「広告代理店各社のデータフィード領域への注力がより一層進んだのは2015年。この頃データフィードの専門部署を立ち上げ、取扱い媒体も増やした」とのこと。
また大手広告代理店の中には、データフィードベンダーに依頼していたデータフィード作成の内製化を進めるなどの動きもみられるなど、この領域において、独自のサービス体制作りに向けた投資をしているようだ。