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世界が選ぶソリューション SAP Hybrisが目指す「真のオムニチャネル」とは

 エンタープライズ、アプリケーション、ソフトウェアにおけるマーケットリーダーとして多くの企業を支援するSAP。同社では、2013年にhybris softwareを買収し、オムニチャネルが抱える課題を解決するソリューションとして「SAP Hybris」という商品を提供している。今回は、SAP Hybris ソリューション事業本部 部長 兼 事業開発室 室長 吉元宣裕氏、イノベーションオフィス 部長 スポーツ産業向けマーケティング支援担当 濱本秋紀氏の両名に、SAP Hybrisの概要と同社が考える「真のオムニチャネル」についてうかがった。

すべてが揃う「SAP Hybris」で目指すのは、真のオムニチャネルの実現

――SAP Hybrisとは、具体的にはどのようなソリューションなのでしょうか。

吉元 SAP Hybrisはコマース、マーケティング、セールス、サービス、ビリングのソリューションで構成されています。「デジタルとリアルの融合」は、ECにかかわる企業はもちろん、あらゆる企業が全力で取り組まなければならないテーマだと考えています。コマースや店舗、コールセンター、およびそれに付随する商品や在庫、および顧客の情報などをひとつにつなげ、理想的なオムニチャネルを実現するのがHybrisの目指す姿であると言えます。

たとえば、マツモトキヨシ様のECサイトでHybrisを利用いただいていますが、お気に入りの店舗を登録することで、商品をECで買うことも、お店に取り置きや取り寄せをすることも可能になっています。さらには店舗別の在庫状況や価格の違いなどを確認できますが、これもHybrisがすべての情報を管理しているからです。

その意味では、Hybrisの強みはBtoBをカバーできる点にあると言えるかもしれません。取引先や代理店によって、自社製品の値引き率が変わるといったことは多くあると思いますが、そういったかゆいところに手が届く管理も可能になります。実際、BtoBの実績が半分を占めています。

お客様が店舗やECなどを訪問する際に、どういうカスタマージャーニーをたどって自社と接点を持っているのか、そういった高度なデータ処理を可能にしているのが、SAPの中枢にあるHANAというエンジンです。データの予測や解析を高速で処理できるため、新しい施策の実施にもスムーズに移行できます。顧客や消費者にかかわるあらゆる情報を素早く、一括で管理できることもHybrisの特徴です。

SAPジャパン株式会社
SAP Hybris ソリューション事業本部 部長 兼 事業開発室 室長
吉元 宣裕氏

――Hybrisの目指す「真のオムニチャネルの実現」とは、具体的にどのような意味なのでしょうか。

吉元 たとえば、小売業者が新たなチャネルを作りたいといって、何となくECを始めてもうまくいくわけではありません。その裏には、店舗もあればカスタマーサービスもある。業種によっては卸や代理店が絡むこともあるでしょう。会社とお客様の間にはそういったタッチポイントがたくさんあるはずで、それらの情報をすべて集め活用してはじめて、真のオムニチャネルが実現できます。また、何のためにオムニチャネルを実現するのかも重要で、それは「お客様にベストな体験を提供すること」だと考えています。

――「真のオムニチャネルの実現」に向けて、オムニチャネルに取り組めている企業は多いのでしょうか。

吉元 正直に申し上げると、現場レベルではどうしても目の前の業務だけを見がちな傾向があります。我々はお客様に対し、ECと店舗はどちらも欠かせない両輪であり、広い視点を持つ重要さをお伝えしていますが、その認識を持っていただくまでが一番苦労しますね。企業内の組織も、リアルとデジタルのチャネルは部門もKPIも別なことが多いです。

このため、チャネルをまたがって事業を俯瞰する立場の方は、上層部のエグゼクティブに限られるケースが非常に多く、経営陣や上層部には危機感をお持ちの方が多いです。特に、小売業や百貨店などにそれを感じます。これまでアパレルはECに向かないなどと言われてきましたが、ZOZOTOWNのようなウェブ通販が非常に大きな力を持つようになりました。これを脅威に感じているのではないでしょうか。ただしその一方で、具体的にどこから手をつければよいかがわからないのが実情かと思います。

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この記事の著者

渡邊 徹則(ワタナベ テツノリ)

株式会社Version7代表取締役。Web・コンテンツ制作、分析、マーケティングなどを手掛ける。
執筆業では、主にソーシャル、EC、海外サービス、メディアなどが専門。
会社概要 - seven@ver7.jp - Twitter/Facebook @brigate7

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2017/08/10 11:00 https://markezine.jp/article/detail/26905