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本体との関係は? 電博のデジタル領域司る2社で活躍する現場マネージャーの本音

2017/10/18 11:00

 本記事では、デジタルマーケティング領域における人材事情に詳しいホールハートの野崎氏が電通デジタルと博報堂DYデジタルにて活躍する現場マネージャーにインタビュー。組織やクライアント、仕事に関して赤裸々に語ってもらった。

デジタル一筋と元数学教師、異なるキャリア

野崎:前回のインタビューでは、電通デジタルと博報堂DYデジタルの役員クラスの方に登場いただき、両社の組織体制の違いや目指すマーケティングの形などを聞きました。とはいえ、読者の皆さんの中には「ポジショントークではないか」「なんだかんだ本体の下請けなんじゃないか」といったイメージを持たれている方もいると思います。

 そこで今回は実際に両社で活躍されているお2人をお呼びして、役員が考えていることとのギャップや実際のお仕事についてお伺いしたいと思います。まず最初に博報堂DYデジタルの向後さんから自己紹介をお願いします。

左から、株式会社ホールハート アカウント本部 野崎大輔氏
株式会社博報堂DYデジタル アカウントプロデュース本部 向後健氏
株式会社電通デジタル パフォーマンスマーケティング第1部門 杉本晃一氏

向後:私は2007年に新卒でネット専業広告代理店に入社後、SEMの運用や営業、新規事業開発などを経験し、2013年に博報堂DYメディアパートナーズに入社、博報堂DYデジタルの前身にあたるi-メディア局という部署で働いていました。

 博報堂DYデジタルになって以降は、主に戦略的な注力クライアントを担当する戦略ユニットと呼ばれる部署に所属しています。また、新規の競合プレゼンでのコミュニケーション設計などを行っています。その時電通デジタルの方とあたることも多いですね。

野崎:続いて、電通デジタルの杉本さん、お願いいたします。

杉本:私は向後さんと違い、業界経験は短くて、元々は数学教師をしていました。その中でよりビジネスインパクトのある仕事をしたいと考えた時に出会ったのが運用型広告でした。

 運用型広告に可能性を感じて、前職のネット専業広告代理店に入社し、メディアプランニングや運用のPDCAマネジメントを行っていました。また、ベンチャーで組織体制が整っていなかったこともあり、研修制度やナレッジ共有の仕組みを作るといった教師時代の経験を活かした業務も担当していました。

 そして、データに寄り添ったマーケティングでクライアントの事業を上流から下流までトータルでサポートしてみたいと思い、電通デジタルに入社しました。現在はパフォーマンスマーケティング領域と呼ばれる、業績向上に直接つながるマーケティングを実現するため、コンサルティングから実行まで担当しています。

 パフォーマンスマーケティングというとCV最大化、CPA最適化といったファネルの下部のみが注目されがちですが、売上、利益といった事業ゴールを起点としてCPAにとどまらずパーチェスファネルの全体最適化を目指しています。

求められるフルファネルへの対応

野崎:前回、役員の皆さんがお話されていたことを踏まえ、現場の現状を聞いていきたいと思うのですが、クライアントのデジタルに対するニーズの高まりをどう捉えていますか。

向後:確実にニーズは高まっていて、データ分析業務とクリエイティブのプランニングを統合してクライアントの売上に貢献することが求められているように思います。競合コンペを行う際に、ネット専業など複数の広告代理店を使い分ける部分最適から、マーケティングの全体最適を求めて、弊社グループを含めたチームにフルファネルトータルでのPDCA管理を任せたいという要望を多くいただきます。

野崎:クリエイティブというと、CTRやCVRといったレートを向上させるクリエイティブと、アートやデザインといった見せ感を重視したクリエイティブがあると思っているのですが、どちらを重視していますか。

向後:ベースは前者かと思います。CTR、CVRは一例に過ぎないですが、どんなクリエイティブも基本は目的とKPIが前提にあるべきで、そのKPIがあがらないクリエイティブには価値がないと思います。

 そのKPIを向上していく手段としてデザインやアートがあると思っています。ダイレクト的なクリエイティブとブランドのクリエイティブという、端的に2つの側面に切り分けること自体がナンセンスではないでしょうか。

野崎:杉本さんはクライアントの感じているニーズに関していかがですか。

杉本:デジタル単独の施策というよりは、マスとデジタルを統合したマーケティング戦略、施策に関心が集まっていると思います。弊社とお取引の多いナショナルクライアントのほとんどが元々はマス中心のコミュニケーションを取っていて、それが現在デジタルにシフトしつつあります。

 それは、単にマスとかデジタルといったの手法の話ではなく、データの先にある”人”基点のマーケティングを機能させる舞台が少しずつ整ってきたことを意味しています。そしてマスとデジタルという枠組みを超えて、認知から理解、そして購買、そしてその先までフルファネルで対応することが求められていると思います。

 

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