マーケティング領域でも存在感を増すSAP
SAP Hybrisの共同創業者でCTOを務めるZimmermann氏は冒頭、「SAPはついにマーケティングでリーダーになった」と宣言した。Gartnerのマルチチャネルキャンペーンマネジメントのマジック・クアドラントで、リーダーとの評価を受けたのだ。
マーケティングは、コマース、セールス、サービス、レベニュー(課金)の同社のクラウドのうち、比較的新しいサービスが、競争が激しい分野でもある。Zimmermann氏は「マーケティングは我々の秘宝。だが、まだ新しい製品であり、認知に取り組んでいるところだ」と続けた。
ターゲティング広告から販売、サポートまでSAP Hybrisで支援
デモはそのマーケティングから始まった。CTI.IOという仮想のドローン会社がターゲティング広告を行い、販売し、販売後のサポートを提供するという一連のサイクルを、SAP Hybris製品を使いながら見せた。
キャンペーンプランニングでは複数のキャンペーンを同時にプランニングしたり、Facebook、メールなど様々なタッチポイントでリーチできるオムニチャネルのキャンペーンを展開した。フォローアップも可能で、AIを組み込むことでいつ送るか、どのコンテンツにするかなどの回答に答えながらキャンペーンを展開できるという。また、顧客の反応を分析して最適化もできるという。
カスタマージャーニーにおける様々なタッチポイントのアトリビューションをダイナミックに理解することもできる。SAP Hybrisは2016年末にAbakusを買収、Abakusの技術を利用したものだ。このような分析により、あるEC顧客は新規顧客獲得を23%改善できたという。