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音声コンテンツに求められるもの

ネットラジオはくつろぎ志向?

 続いて、どのコンテンツをどのようなシーンで利用しているかを、各コンテンツの利用者に尋ねました。その結果、利用時間が一番長かった「音楽(CD、レコード等)」では、“自宅でくつろぎながら”の割合が最も多く、その次に“クルマの運転をしながら”が続いています。意外なことに、「ネットラジオ」と「従来型ラジオ」は、同じラジオでもまったく利用シーンが異なりました。「従来型ラジオ」はイメージ通り、“クルマでの移動”シーンでよく利用されるコンテンツですが、一方で「ネットラジオ」は“自宅でくつろぎながら”利用する方が、約3分の2を占めています。「ネットラジオ」はくつろぎを促進する音声コンテンツなのでしょうか。

 また「radiko」は、通常のラジオ番組のサイマル放送(同一の番組を同じ時間帯に、複数のチャンネルや媒体で放送するもの)になりますので、従来型ラジオと番組内容は変わりません。ですが「radiko」の場合、「従来型ラジオ」よりも「ネットラジオ」に利用シーンの傾向が近くなっています(図表3)。

図表3 音楽・音声コンテンツの利用シーンベース:各音楽・音声コンテンツの利用者
図表3 音楽・音声コンテンツの利用シーンベース:各音楽・音声コンテンツの利用者

 では、なぜ同じ番組内容なのに、利用しているシーンが違うのでしょうか。

デバイスによる利用の分かれ目

 そのヒントは、ラジオを聴くデバイスにありました。各コンテンツについてどの機器・デバイスで利用することが多いか尋ねたところ、「ネットラジオ」では“ノートPC”が1位でした(図表4)。

図表4 各コンテンツを利用している機器・デバイスベース:各音楽・音声コンテンツの利用者
図表4 各コンテンツを利用している機器・デバイスベース:各音楽・音声コンテンツの利用者

 ノートPCとなると移動中にはなかなか利用しにくいですし、ましてクルマの運転中に利用するのは非常に危険な行為です。また、「ネットラジオ」の場合には、Wi-Fi等の通信環境も必要ですから、結果的に自宅で利用せざるを得ない状況も多いのかもしれません。

 もちろん、メディア側が自宅で利用して欲しいと考えているのであれば、それで問題ないとは思いますが、利用者拡大のためには、それだけでは不十分です。今回の調査で利用時間が長いとの回答が多かった、「音楽(CD、レコード等)」「従来型ラジオ」は、いずれも“カーステレオ”が利用デバイスのトップです。クルマでの移動中に利用できるからこそ、長時間の利用につながっているのだと推測されます。利用機会を増やすためには、自宅以外でも利用できることが、とても重要になるでしょう。

▼調査レポート
『CD、ダウンロード音楽、定額制音楽配信、ネットラジオ…、音楽・音声コンテンツの利用状況を調査』(HoNote)

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マクロミル(マクロミル)

高品質・スピーディな市場調査を提供する、マーケティングリサーチのリーディングカンパニー。生活者のインサイト把握やデジタルマーケティング施策の広告効果測定など、マーケティング課題解決に向け最適なソリューションを提供。世界21カ国、50の拠点を展開し、唯一無二のグローバル・デジタル・リサーチ・カンパニーを目指す。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/07/24 10:30 https://markezine.jp/article/detail/28632

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