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四家正紀のネオコミュニケーション遊談

ブログとアフィリエイトから見直す、「個人Web」のパワー(前編)


いきなり巨大商社に飛び込む

四家
和田さんが始めて手ごたえを感じた。売上のあった商品ってなんなんですか?
和田
最初、DELLですね。サイト作って半年もしないうちに、当時の月収に近づいてしまったので。
四家
えーすごい。
和田
当時、アフィリエイトといっても、まだバナーをはるだけの人が多かったんです。それでLinkShareの売りである、個別商品リンクを上手に使った商品紹介のサイトをひとつ作ろうと考えたんです。他のアフィリエイターのお手本になればいいかなと。それがまさか本当に自分に収益をもたらすとは思ってなかったですが。その後、いろいろなサイトを実験的に作り始めるようになりました。
四家
LinkShareは、実験的に試したアフィリエイトサービス会社のひとつ?
和田
日本に来る前から最も期待を寄せていたASPです。
四家
あー、そうなんですか。
和田
アフィリエイト側も商品毎の詳細な売上データがわかる高機能なシステムなんですよ。それが日本に上陸したら、単なる「成果報酬型広告」じゃない本格的なアフィリエイト時代の幕開けだなと。ところが、ある日「三井物産とLinkShareが提携」というニュース。正直、ショックでした。
四家
あ、総合商社に絶望してた?
和田
商社の感覚で成功させられるビジネスなのかな、と疑問でした。少なくとも、個人のサイト運営者をネットワーク化し、彼らの支持を集めるスキルはないんじゃないかと勝手に思い込んでいた。
四家
当時の総合商社は、ネットビジネスの川下わかんないですからね。普通は。
和田
ええ。それで、三井物産の広報にメールしちゃったんです。「アフィリエイト情報サイトを運営しております、取材させてください」と(笑)。。
四家
個人サイトをやっていて、巨大商社に取材を申し込んでしまう。
和田
はい。かなり大胆でした。
四家
この行動力が和田さんなんだよなあ。
和田
まさか返事くると思わなかったので・・・。この時、はじめて花崎さん(花崎茂晴氏・現リンクシェア・ジャパン代表取締役)と会いました。むこうもびっくりしたみたいですね。単なる個人サイト運営者が、アフィリエイトについての自論を展開したり、多分当時のアフィリエイトの状況について結構偉そうに語っちゃったりしたと思うので。。
四家
そりゃびっくりしますよ。
和田
こっちも花崎さんにあって期待が膨らみました。アフィリエイトをどう発展させて定着させてゆくかについての明確なビジョンを持った方で、かつ現実的でした。それでその後LinkShareがサービスを開始したあと、業務委託契約を結ぶ形で、「個人サイトとのネットワーク作り」を担う仕事をさせてもらうことになったんです。
四家
アフィリエイト=「個」のパワー?
和田
「個」の部分は確かに大きいですし、年々重要性を増しています。同時に、8~9割の成果が、1~2割の法人サイトや専業アフィリエイターに依存している面もあります。もちろん個人のパワーも「集合体」として大きいのですが。
四家
そうなんだ。でも、専業アフィリエイターは 「凄い個」かなと。
和田
まあそうですね。突出した個。
四家
法人サイトというのは どんな法人なんですか。
和田
価格比較サイトがまずあります。あと、ポイント系・懸賞系などですね。
四家
はいはい、なるほど。これはアフィリエイト向きって感じですね。。
和田
特に価格比較サイト。LinkShare花崎さんの表現だと、お財布の口を少し開いて、胸元で握っているユーザが集まっているような場所。
四家
イメージできますねえ。
和田
私の運営サイトだと、ロフトベッド購入ナビ液晶ディスプレイ購入ナビなんか。
四家
そうそう、これらのサイトをみても思うのですが、和田さんの凄さは実感のこもった商品レビューですね。レビュー力が凄い。
和田
ありがとうございます。そこほめられると嬉しいです、一番。
四家
そのレビュー力が LinkShare、DELLと出合って一気にブレイクした そんな感じでしょうか。
和田
DELLに限らず、いろいろなマーチャント企業ですね。アフィリエイトで少し目立つようになり、いち個人にもかかわらず、企業のマーケッターの人と会う機会がでてきました。製品について熱く語る「売り手」の人達、特にメーカー担当者の方などとの会話に刺激を受けます。
四家
企業側としては、和田さんに書いてもらうと嬉しいと思う。
和田
恐縮ですが、そういっていただくことが増えてきました。なんなんでしょうね、自分でもよくわかっていないです。

後編に続く
後編は 6/12 公開予定

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この記事の著者

四家 正紀(シケ マサノリ)

株式会社カレン次世代ビジネスリサーチ室長。インターネット広告の草創期からWebマーケティングに携わり、現在はカレンにて次世代販促コミュニケーションについての研究活動と、ブログマーケティング・ブロガーリレーションズ案件のプロデューサーとして活躍。寄稿、講演多数。 ブログ カレン次世代ビジネスリサーチ室ブログ

著書

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/07/12 21:16 https://markezine.jp/article/detail/28

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