「KARTE」の認知拡大を目指し、オンライン広告に注力し始めた
――最初に、皆さまの役職と現在の担当を教えてください。
菊池:法律上は代表取締役ということになっています。ただ、Shirofuneでは階層や役割という概念はなく、「全員が開発のできるエンジニアであり企画者」というのが実態です。主に行っているのは、自動最適化のアルゴリズムの設計と開発です。
稲葉:私は弊社が提供するCXプラットフォーム「KARTE(カルテ)」のオンライン領域でのマーケティングを担当しています。基本的には広告運用やサイトのアップデート、新たにページを作る際の企画・ディレクションをしています。
川久保:同じくマーケティングチームに属しています。イベントをはじめとしたオフライン領域を中心に、稲葉や他のメンバーとともに管轄しています。「KARTE」の魅力を世の中に伝え、知らない人に興味を持っていただき、お問い合わせまでしていただくことが役割です。
――プレイドさんは大規模な資金調達を実施するなど、急速にグロースしている企業のひとつですが、これまではどのようなマーケティング戦略をとってきたのでしょうか?
川久保:「KARTE」の認知を広めるために、2017年からマーケティング系イベントへの出展や協賛といったオフラインマーケティングを中心に行ってきました。一方で、オンラインでの広告に関してはほとんど手付かずの状態でした。
イベントの効果は感じていましたが、「アプローチできる範囲が足を運んでくれる方に限定されてしまう」という課題がありました。「KARTE」のプロダクトとしての体制も整ってきたため、より多くの人にこのプロダクトを知っていただき、オンラインでのプレゼンスも高めていきたいと考えていました。ちょうど、オンライン広告の出稿を検討し始めていた時期に「Shirofune」との出会いがありました。
プロダクトの魅力を最も理解している自分たちで広告を運用
――リスティング広告をはじめとした広告運用を代理店に委託するという選択肢もあったかと思います。その中で、なぜ「Shirofune」を使って自社で運用する道を選んだのでしょうか?
稲葉:「KARTE」が今年4月にブランドリニューアルと機能拡張を行ったこともあり、コンセプト自体や、何を伝えると「KARTE」を魅力に感じてもらえるとかという部分は、まだ我々としても模索している段階でした。広告運用やキャッチーなコピー作成には、プロダクト自体への理解が必要であり、常にアップデートをしているので、その変化に追いつくのも外部の方には大変です。
それを考慮した時、広告代理店に委託して運営するより、自社でできるだけ運用したほうがノウハウを蓄積でき、かつ伝えるべきことを自分たちで明確にできるだろうと考えました。そうした背景のもと、自社で広告を運用することに決め、そのパートナーに「Shirofune」を採用することにしました。
川久保:違う視点から言わせていただくと、運用型広告の分野は、広告代理店の中でも「誰がやるか」という属人的なナレッジになっているという印象がありました。属人的なナレッジであれば、自社内にそのナレッジを持っておきたい。ただ、当時の社内リソースでは、専任の担当を置くこともできず、広告運用のスペシャリストを探している状況でした。そのため、人材を探して、見つからなければ広告代理店にお願いしようかと話していたタイミングでした。
ただどちらの選択肢も一長一短であり、また、どちらにしても良いか悪いかという判断は実際に手を動かしてみないとできないと考え、まずはプロダクトの魅力を最も理解している自分たちで運用してみることにしました。