サイバーエージェントは、オンラインビデオ総研、デジタルインファクトと共同で、国内動画広告の市場動向調査を実施、結果を発表した。
動画広告市場規模は昨年対比134%/モバイル動画広告需要は全体の85%に
2018年は、企業のマーケティング目的に合わせた動画広告の媒体やフォーマットの選択肢が広がり、需要全体の拡大を促進した。先進的な取り組みを行う企業においては、媒体やフォーマットに合わせた動画クリエイティブを制作し、活用するなどの取り組みも進みつつある。
大手広告主を中心に自社製品・サービスのブランディングを目的にした動画広告の出稿が定着、その需要は引き続き増加傾向が見られる。また、スマートフォンアプリのプロモーションを目的とする広告主の需要もまた、前年に引き続き大きく増加。広告商品の技術的な進化もみられ、需要の拡大に大きく寄与している。
これらを背景に、2018年の動画広告市場規模は、1,843億円、昨年対比134%となる見通しだ。また、モバイル動画広告需要は1,563億円、昨年対比143%となり、動画広告需要全体の85%を占める見込み。今後もスマートフォン動画広告が動画広告需要全体の成長をけん引し、2024年には4,957億円に達すると予想される。
インストリーム広告やインフィード広告を中心に成長
2018年は大手SNSなど、従来インフィード動画広告を提供してきたサービスにおいて、新たにライブ配信コンテンツ向けのインストリーム動画広告の提供開始など、インストリーム動画広告需要の拡大に向けた提供者側の新しい取り組みが見られた。
縦型フォーマットの提供が本格的に検討されるなど、ユーザーの動画視聴行動に最適なフォーマット提供に向けた研究や商品の開発が進み、また、ゲームやコミックなどのアプリケーション内で提供される動画リワードなどの広告フォーマットの需要も拡大した。
動画広告は、インストリーム広告やインフィード広告を中心に成長を遂げる一方、動画化が進む各媒体特性に応じた広告商品やフォーマットの提供が進み、広告主にとって選択肢はさらに広がりを見せている。
【調査概要】
調査主体:株式会社サイバーエージェント
調査時期:2018年8月から2018年10月
調査方法:動画広告市場関係者へのヒアリング、調査主体ならびに調査機関が保有するデータ、公開情報の収集
調査対象:動画広告市場
調査機関:株式会社デジタルインファクト
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