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イベントレポート

“オープンソース”CMSでもセキュリティと拡張性を両立 創業者が製品群に込めたこだわりとは

 米国時間11月7日(水)~9日(金)に、エンタープライズ向けオープンソースCMS「Drupal(ドゥルーパル)」などを提供する米Acquiaは、「Acquia Engage 2018」をテキサスで開催した。会場内で、同社のCEO・Michael Sullivan氏や、創業者であるCTOのDries Buytaert氏、製品責任者をつとめるMatt Kaplan氏へインタビューを実施。Acquiaの強みや今後の製品戦略について話を聞いた。また同カンファレンスより、IBM Watson Customer EngagementのCMO、Felicity Carson氏が登壇したセッションの様子もお届けする。

CEOに聞く、日本法人を設立した理由とは

――今年Acquiaは新たに日本法人を設立されました。その経緯についてお聞かせください。

Michael 数年前からすでに日本にもパートナーがおり、ビジネスをしていました。日本についてはまず何よりマーケットが大きいということです。世界に名を知られている企業や競合企業も多く、たくさんの機会が日本にはあると思っています。今までなぜなかったのかと思うくらいです。

Acquia,Inc. CEO Michael Sullivan氏
Acquia,Inc. CEO Michael Sullivan氏

――これからどうやって、AcquiaとDrupalを広げていきたいとお考えですか?

Michael オープンソースCMS「Drupal」が稼働するためのプラットフォームである我々Acquiaは、その上にあるほかの製品においても、顧客が期待する価値を提供できる、強力なソリューションであると自負しています。私たちにとって、パートナーの存在は非常に重要です。これから皆さんと一緒に、AcquiaやDrupalをはじめとした様々な製品を広めていきたいと思っています。

アステラス製薬も導入 Acquia製品の最大の強みは「フリーダム」

──まず最初に、Acquiaとはどういった会社ですか?

Dries Acquiaはテクノロジーの会社です。デジタルエクスペリエンスを顧客に提供するためのプラットフォームを開発しており、そのうえでウェブサイトの構築や最適化も行っています。

私たちはオープンソースのCMS「Drupal」と、クラウドが合体したプラットフォームを提供しています。他のCMSですと、オンプレミスかクラウドかを選ぶこともできますが、私たちはクラウドのみを扱っています。そのプラットフォームの上に、マルチサイトの管理を行う「Acquia Cloud Site Factory」や顧客体験を最大化するための「Acquia Journey」、それぞれのカスタマージャーニーに応じたレコメンデーションを行うことができる「Acquia Lift」などの製品があります。

――Acquia製品の特徴について教えてください。

Dries Acquiaの製品は、"オープンソース“のDrupalをベースにしているので、何千もの人が開発に関わることができます。そのため、通常よりもとても早いスパンでイノベーションを起こすこともできるのが、特徴のひとつでしょう。

またDrupalを軸に、他の製品をエンタープライズ向けに適合させることも可能です。そのために不可欠なのが、セキュリティと拡張性。このふたつをオープンソースではなかなか同時に実現することが難しいのですが、私たちはそれらを両立できるからこそ、大企業向けに製品を提供することができるのです。

たとえば日本の企業で言うと、アステラス製薬や海運業者のオーシャンネットワークエクスプレスなどがAcquiaのお客様です。これらのケースではまさしく、オープンソースによるイノベーション、セキュリティ、拡張性、クラウドというコンビネーションがぴったりとマッチしました。

――Acquiaの強みはどういった点にあるとお考えですか?

Dries 私たちが提供しているいちばんの価値は「フリーダム」であることだと考えています。このフリーダムという言葉にはクリエイティビティやインテグレーションなど様々な要素があります。たとえば、ウェブサイトを数百個作ったとしても、オープンソースなので「フリー」に構築することができる。さらに、Acquia Liftなどの製品と製品とを掛け合わせることも可能なので、お客様にとっては制限なく、やりたいことにチャレンジしていただけるのではないでしょうか。

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この記事の著者

中村 直香(ナカムラ ナオカ)

編集部。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/12/10 08:00 https://markezine.jp/article/detail/29892

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