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日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト(AD)

「印刷は新たな武器に」オフラインメディアの進化がデジタルマーケターにもたらす恩恵とは

印刷はマーケターの新たな武器に

――Eメールに近い感覚で印刷メディアも活用できると、よりコミュニケーションの選択肢が広がりますね。そこまで来ているのに、活用が進まないのは大きな課題ですね。

岡本:印刷技術は進化を続けていましたが、どのようなデジタル技術と連携するかという発想が抜けていました。さらに、個人情報保護の障害や既存のビジネスモデルが邪魔をしていた。その中で日本郵便さんの実証実験や様々なマーケターたちの決断が新しい活用方法を導き出しました。

 また、シェアリングエコノミーのような考え方が浸透するにつれ、印刷会社も考え方が変わり、印刷物の作り方も変化していきました。

――シェアリングエコノミーと印刷、どのように関係しているのでしょうか。

鈴木:これまでは1社に依頼して印刷するのが一般的でした。しかし、イノベーティブなWebサービスの台頭で、複数の印刷会社とデジタル印刷機器の連携がクラウド上で可能になり、需要に合わせた印刷が実現しました。極端な話、今日は1通、明日は100万通でも同じスピードと単価でできるようになったんです。

 この仕組みを利用して、数量・地域・指定紙質などの条件に合わせた印刷をすれば、デジタルコミュニケーションと統合したシナリオを実現できます。DMを送りたい地域で生産すれば、ロジスティクスのコストも下げられます。また、印刷会社の稼働率を見て作業を分散させられるため、スピード感のある印刷が可能になるなど非常にメリットが多いかと思います。

 DMというと、ハガキやA4サイズの郵便物が思い浮かべられると思うのですが、カタログや資料をパーソナライズして送る事例も今後増えていくはず。岡本さんも話していたデジタルメディアのリーチ力に課題感のあるマーケターにとって、印刷は新しい武器となるはず。マーケティングのROI向上にも寄与できると信じています。

紙の非効率さをデジタル技術×データで解決

――2回目の記事ではカート落ちDMなどのご紹介もありましたが、どのような活用が考えられそうですか。

鈴木:2回目にも少し話しましたが、印刷機を店頭やイベント会場に置いてパーソナライズしたコンテンツを届けることも可能だと思っています。

岡本:たとえばゴルフの試合会場で、プレー中の自分のスイング写真を最後にフォトブックとしてプレゼントするといったキャンペーンは以前からありますよね。ある自動車メーカーでは、試乗後のお客様がアンケートを書いている間に、パーソナライズした内容の見積もりを作り、アップセルを促すといったこともしています。

鈴木:消費者はマーケティングをされたいわけではありません。そうではなく、自分の興味・関心に合ったものが提供されることで喜びに変わっていく。そういったことをデジタル上だけでなく、DMなどの印刷メディアでも可能なことを、マーケターは知っておくべきでしょう。

――届くタイミングや届け方を工夫して、DMなどの印刷メディアの効果も最適化していくべきということですね。岡本さんはいかがでしょうか。

岡本:どのメディアでコミュニケーションする場合でも共通していますが、誰がどのように使うかで、提供できる価値は大きく変動します。印刷に携わる身としては、即ゴミ箱行きのDMやチラシが減り、目的に合ったターゲットに適切なタイミングで届くようになってほしい。これまでのチラシの配り方にとどまっている企業さんがいるのであれば、気軽にデータを活用した配布ができることを伝えたいですね。

鈴木:紙のチラシがやめられない企業が多いのは、効果があるからです。しかし、同時に非効率な部分があることにも気づいているはず。このような問題の起きている紙媒体をデジタルテクノロジーとデータを駆使して、より最適なものにすべきと私は考えています。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/10/18 16:17 https://markezine.jp/article/detail/30536

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