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本当は教えたくない“データマーケティング3つの新常識” 成功と失敗事例から考えるサービス急成長の裏側

2019/04/08 11:00
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様々なツール導入で失敗したスポーツメーカー~コスト超過に~

 2つ目の事例として挙げられたスポーツメーカーでは、自社ECサイトの収益性向上を目指し、現場主導でMAやWeb接客ツールなど様々なマーケティングツールを導入。メールやアプリなど各チャネルを横断して顧客に最適な商品・メッセージを配信することで流入増加を狙うと同時に、サイト内でのレコメンドによるCVR向上を図った。

 しかし、いざ導入を進めていくと各ツールのデータをつなげるのに膨大な工数が発生。作業に時間がかかりすぎるため、施策を実行できない。さらに、その状況を打破すべく別のツールも導入していった結果、コストも工数も増えていきプロジェクトが頓挫した。

 「ツールが増えれば増えるほど、膨大なコストと工数がかかります。各ツールの使用方法を理解する必要があり、マーケターも各ツールの運用で手一杯となり収益を生むための施策を考える暇もなく、ただの作業員となってしまいます

部門間で衝突起きた健康食品メーカー~専門知識と技術が不足~

 続いて、三浦氏は健康食品通販メーカーの失敗事例を紹介した。同社は約200万人に向けた1to1マーケティングを実行するため、マーケティング部主導でMAとDMPを導入。ただ、担当者のリテラシーが低く、都度エンジニアにデータ抽出を依頼していた。その結果、度重なる依頼によってエンジニアは疲弊し、マーケティング部はデータがすぐ出てこないことにストレスが溜まり、社内でうまく連携が取れずプロジェクトが頓挫してしまった。

 この問題にはどういった本質が隠れているのだろうか。三浦氏は「施策内容の急な変更のたびにデータ変更を、部外のエンジニアがしなければいけなかったことに問題がある」とした。確かに、エンジニア側からすれば、他の仕事もある中で急な依頼に対応するのは無理がある。一方、マーケティング担当者も急に顧客セグメントを変えたいなどの要望がどうしても出てきてしまう。この両者の対立の原因を三浦氏は以下のように解説した。

 「新しいアイデアが思いつくのは非常に良いことですが、そのアイデアを実現するには都度必要なデータが変わります。しかし、マーケターやマーケティング部内にSQLなどの専門知識がないため、都度部外のエンジニアにお願いした結果、ツールの運用がままならない。ツールが宝の持ち腐れになっているのです」

データマーケティングに失敗しない3原則とは?

 ここまで、三浦氏はデータマーケティングの実現に動いた結果、コストと工数負担を増加させてしまい、顧客理解やPDCA実行以前の問題が起きてプロジェクトが頓挫してしまった事例を紹介した。

 では、どうすれば失敗を回避できるのか。三浦氏は、データマーケティングを成功させるための3原則があると語る。

 「データマーケティング実現の3原則があります。データを『1.いつでも』『2.ひとつで』『3.誰でも』使えるという条件を満たすことが成功には欠かせません。つまり、工数とコストを削減して数多く施策を実行すれば成果は出せます」

 いつでもデータを活用できる状態にすることで、マーケターはエンジニアの手を借りることなく施策を実施できる。そして様々な機能・アプリケーションが1つのプラットフォームのソリューションとして提供されていれば、複数のツールを導入する必要がなくなりコストや工数も抑えることができる上に、データも統合しやすくなる。そして、リテラシーを気にせず誰でもデータが扱えれば、属人化することもなく実運用に乗りやすい。

 近年、この3原則を満たすソリューションとして注目されているのが、データマーケティングプラットフォーム(マーケティングクラウド)だ。フロムスクラッチが提供する「b→dash」も、その1つだ。

 1つ目の「いつでも」に関しては、先述した約300時間かかるデータ統合に関わる作業を自動化し約10時間で実現。しかも、エンジニアやコンサルの手を借りずに画面上で手軽に行えるのはマーケティングツールの中でも珍しいUX/UIと言えるだろう。これは、同社が過去数十万件にも及ぶデータテーブルの統合処理を実施してきたことによって開発ができた「Data Kitchen(データキッチン)」と呼ばれるテクノロジーによって実現した(特許出願中)。

 2つ目の「ひとつで」に関しては、データ取得、統合、活用に必要なツールを網羅し、ワンプラットフォームで完結。また、機能とプランも選択可能なため、必ずしもb→dashに統一する必要はない。

 3つ目の「誰でも」に関しては、操作がわかりやすいUX/UIと活用サポートによって、ユーザーのスキル・リソース不足に応えている。一般的にSQLなどの技術を必要とするデータの変換作業なども画面上で簡単に行える。


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